憲剛 初頂点で男泣き「タイトル獲れずやめるんじゃないかと」

[ 2017年12月3日 05:30 ]

明治安田生命J1最終節   川崎F5―0大宮 ( 2017年12月2日    等々力 )

初優勝が決まり、ピッチに座り込む川崎F・中村
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 川崎Fの元日本代表MF中村憲剛(37)にとっては万感の初タイトルだった。今季プロ15年目。現役では唯一、J2時代を経験し、昨季はJリーグ最優秀選手賞にも輝いた“ミスターフロンターレ”が、ついに頂点に立った。

 これまで数々味わった悔しさが脳裏を駆け巡ると、もう涙が止まらなかった。「長かった…。長すぎて、長すぎてこのままタイトルを獲れずにやめるんじゃないかと思っていた」。15年目で初めて味わった頂点の景色を何度も目に焼きつけた。

 過密日程だった5月から夏場の7〜8月。後半30分すぎの交代が続いた。前線からの守備でスイッチ役も担う今季。ベストの状態を維持し、連戦を乗り切るための鬼木監督の配慮だったが、過去に経験がなく「90分出たい気持ちもある」と葛藤もあった。それでもかつて中盤でコンビを組み「男にしたい」と慕う指揮官の気持ちをくみ取り「逆に自分が100%で70〜75分やることでチームは前がかりで圧倒できる。そこは新しい挑戦」と奮い立った。全てはチームのため、初戴冠のためだった。

 2―0で勝利した5月14日の敵地・磐田戦。「心が折れた」と強さを認められた中村俊から「(戦力が)そろってるね」と声をかけられると「そろってきました」と素直に返した。苦しんだ序盤ですでにつかんでいた手応え。腰痛に悩まされ、オフのケアに追われる日々も「俊さんは磐田に行ってまた新しい刺激で楽しそうにやっていた。(小笠原)満男さんは鹿島が常勝で、ベンチだったり出たりという中で(自分を)奮い立たせながらやっている」と“同世代”の存在も刺激となった。

 苦節15年でつかんだ初優勝。「早く獲ってくれ」と言われ続けた長男・龍剛くん(9)にも、これでようやく最高の報告ができた。「やっと階段を踏めた」。昨季MVP男が名実ともに川崎Fのレジェンドとなった。

 ◆中村 憲剛(なかむら・けんご)1980年(昭55)10月31日生まれ、東京都小平市出身の37歳。都立久留米(現東久留米総合)高から中大に進学し、03年に当時J2の川崎Fに入団。1年目から頭角を現し、06年からJ1で5年連続でベスト11。昨季はJリーグ最優秀選手賞(MVP)。15年目の今季は大卒史上2人目となるJ1通算400試合出場を達成。日本代表には06年初選出され10年W杯南アフリカ大会に出場。国際Aマッチ68試合で6得点。既婚。妻と1男2女。1メートル75、66キロ。右利き

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