「ちびまる子」　TARAKOさん最後の出演回　SNSは感謝＆涙「ずっと忘れません」「じわじわ涙が」

[ 2024年3月24日 19:31 ]

　4日に急逝した声優TARAKOさん（享年63）が長年、出演したフジテレビ系「ちびまる子ちゃん」（日曜後6・00）の最後の出演回が24日、放送された。

　1990年1月に放送を開始したアニメ「ちびまる子ちゃん」。TARAKOさんは、放送開始当初からまる子の声を務めていた。起用のきっかけは、原作者・さくらももこさんに声がそっくりだったというエピソードで知られている。

　この日は「みんなにしあわせいっぱい、きますように！春のお楽しみ1時間スペシャル」と題した特番で、「ぜんぜん知らない親せきの人」「さくら家に謎の影！？奴の名はG」「たまちゃんのゆううつ」「まる子、水の味がわかる？」の4エピソードを放送した。

　TARAKOさん出演の最後のエピソードは、新作の「まる子、水の味がわかる？」。祖父のともぞうが昔飲んだ井戸の水のおいしさを語ったことから、まる子が水の味の違いに興味を持つという話だった。34年以上にわたり親しまれてきたTARAKOさんによるまる子は、これで聞き納めになった。最後のせりふは、お茶を飲んでついた「ぷは～っ」のため息。その後、過去の映像をつなぎ合わせた、特別編集とみられる追悼コーナーが流され、「TARAKOさん　ありがとうございました」と感謝のテロップが表示された。

　闘病生活をしながら、最後の最後までまる子に命を吹き込んだTARAKOさんとの別れ。SNSには「TARAKOさん、本当にありがとうございました　ずっと忘れません」「小さい頃からずっと、人生の側にいてくれてありがとう」「子供の頃から聞き慣れた日曜日の声。TARAKOさん、ありがとう」「TARAKOさん、面白くてちゃっかり屋さんで可愛いまるちゃん、ありがとうございました」「病気してるなんて思えないいつも通りだったな…」「いつもと変わらない声でとても楽しかったな」「バイバイTARAKOさんのまるちゃん」「これが最後かって思うとじわじわ涙が出てこみあげてきた」と、感謝や感動、惜別のコメントが数多く上げられていた。

　まる子役の新たな声優について、番組内では発表はなかった。SNSには「次の声優さん誰になるのか…」「ドラえもんの時もだったけど、ちびまる子ちゃんの次の声優なんて全然想像つかないな…」「2代目を務める事になる声優はモノマネに徹したり変なプレッシャーを感じる事なく、自身が考えるちびまる子を堂々と演じたらそれで良いと思うな」と、さまざまな意見が投稿されていた。

　番組公式X（旧ツイッター）では放送前、「今月4日、ご逝去されたTARAKOさんがご出演されている最後の新作『まる子、水の味がわかる？』の巻と共にお届けします。春の陽気のなか、温かな気持ちに包まれるようなお話をお楽しみください」と、視聴者に呼びかけていた。放送終了後には、満開の桜が咲いた川沿いの画像をバックに「TARAKOさん　ありがとうございました」のテロップが表示された写真を掲載した。

　「ちびまる子ちゃん」は31日は放送がなく、「サザエさん」の1時間特番が放送される。

　TARAKOさんの死因は公表されていないが、事務所の公式サイトなどによると、今年に入ってから病気を患い、闘病しながら仕事を続けていたという。後日お別れの会を開く予定。