ガーシー容疑者「切り抜き動画」でも収入数千万円か　配信映像使用の対価

　動画投稿サイトで芸能人らを脅迫したなどとして逮捕された元参院議員のガーシー（本名・東谷義和）容疑者（51）の動画視聴者の少なくとも数十人が、配信を「切り抜き動画」として再編集してインターネットに投稿し、容疑者側に数千万円を支払っていたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は動画使用の対価として容疑者が収入を得たとみている。

　切り抜き動画は、著名な配信者らの動画を短く要点をまとめるなどして再編集したもの。ユーチューブなどの動画投稿サイトでは再生回数などに応じて投稿者が広告収入を得る。視聴者数十人は自身の収入目的で容疑者の過激な動画を拡散したとみられる。

　容疑者は2022年2月にユーチューブに自身のチャンネルを開設した。サイト運営側から、容疑者の知人が実質的に経営する合同会社に計1億円余りが振り込まれていた。これとは別に数十人の口座からも計数千万円が振り込まれており、警視庁が調べたところ、名義人は切り抜き動画の投稿者だった。

　容疑者は今月4日にアラブ首長国連邦（UAE）から帰国。警視庁が暴力行為法違反（常習的脅迫）などの容疑で逮捕した。