【芸人イチオシ】ランジャタイ 予測不能の笑いで常にフルスイング!猛獣ではなく実は「猛獣使い」

[ 2022年10月15日 14:15 ]

「ランジャタイ」の伊藤幸司(左)と国崎和也(撮影・望月 清香)
Photo By スポニチ

 奇想天外かつファンタジーなネタでブレーク中のお笑いコンビ「ランジャタイ」の伊藤幸司(36)と国崎和也(35)。テレビに出る度に強烈なインパクトを残す彼らだが、8日放送のTBS「お笑いの日2022」で「ダイアン」津田篤宏(46)と披露したコラボネタが大きな話題となっている。ツイッター上では「お笑いの日のMVPはランジャタイと津田」といった声が上がるほどだ。

 お笑いコンビが、一緒に組みたい芸人を指名してトリオでネタを披露する「お笑いプラスワンFES」のコーナーに3人で参戦。津田が持ちギャグ「ゴイゴイスー」をタイミングよく、ひたすら繰り返すというシュールなネタで勝負した。ちなみに津田の「ゴイゴイスー」は業界用語風に「すごい!」を引っ繰り返したもので、そこに深い意味はない。

 ネタは、ランジャタイの2人が殴り合おうとした瞬間、タキシード姿の津田が「ゴイゴイスー」と叫びながら箱の中から登場。ここから先は、ほぼ津田のワンマンショー。音楽に乗せてミュージカルのように「ゴイゴイースーススー、ゴーイゴーイスーススー」と歌う。その後は何の脈絡もなく、わんこそばを食べたり、津田の実母まで登場する。あまりにも訳の分からない、はちゃめちゃな展開にスタジオでメインMCを務めていたダウンタウンも大爆笑だった。

 ランジャタイの2人は「ダウンタウンさんがそろっている前でネタができて夢のようだった。芸人人生で一番嬉しかった」と声を弾ませたが、渾身のネタ作りの裏では津田が頭を抱える場面もあったようだ。もちろん、その理由は自由すぎるランジャタイの世界観にある。

 国崎がネタを作って動画で送ったところ、キャパを超えるカオスぶりに津田のイライラメーターがいきなり振り切れたという。国崎によると、当初は「とにかく大声で怒っていました。反論の余地もできないくらい怒っていました(笑い)」と吠えまくり。その後、1週間ほぼ毎日のように3人で稽古したものの、最後まで納得していないまま本番を迎えた。

 本番直前、津田は蝶ネクタイにタキシードという一張羅に身を包みながらイライラはマックス。貧乏揺すりで体ごと揺れるレベルにまで達していたという。そんな津田の姿を見ても2人は余裕しゃくしゃくなのがスゴイ。「津田さんは晴れの日みたいな格好して、他の人のネタ見ながら“おい、ほんとに大丈夫なんか”って心配そうにしていた。それが一番面白かったですね」と振り返った。

 ふたを開けてみれば、津田のドンズベリ予想は外れ、「ゴイゴイスーミュージカル」は大ウケ。爆笑をかっさらうと、現金なもので津田の表情もどんどん緩み、自分のネタだと言わんばかりにノリノリに大変身。そんな姿を国崎は「イケるとなったら我が物顔でやっていました。人間ですよね。そういうのも全部面白かった」と大絶賛。「来年も津田さんで全く同じことやりたい。津田さんにカラコンをしてもらって青い目でやってもらいたい」とラブコールを送った。

 耳に残る「ゴイゴイスーミュージカル」でお笑いファンのハートを鷲づかみにしたランジャタイは、一見「猛獣」のように見えて、実は「猛獣使い」としての才能があるかもしれない。そんな2人は、テレビ朝日で、在京キー局では初となる冠番組「ランジャタイのがんばれ地上波」(火曜深夜2時36分)をスタ―ト。そこでもやりたい放題で、類い稀なる“猛獣使い”ぶりを発揮している。

 同番組は「自由で新しい地上波テレビの表現」を模索することがコンセプト。初回放送からいきなり謎の一般男性「大島さん」を登場させ、名優・高橋英樹とメンチを切らせた。さらに驚きなのが、ランジャタイの2人が大島さんについて「群馬在住のチャーハン好き」という情報以外、何も知らないこと。自由にもほどがある番組だ。

 大島さんは今後も出演予定で、国崎は「僕たちが出なくなる可能性あります。僕たちが出ないで、大島さんに世相を斬ってほしいです」と期待。もしかすると、そのうち「ランジャタイのがんばれ地上波」ならぬ「大島さんのがんばれ地上波」が見られるかもしれない。

 他に呼びたいゲストを尋ねると、返ってきた答えは、西川貴教、クリス松村、キンタロー。にハイパーメディアクリエーターの高城剛氏。「純度100%のランジャタイが見られる」という伊藤の言葉通り、何でもありのランジャタイワールドが今後も展開される。

 時に狂気を感じさせるほどの独特の世界観を作り出す国崎と、それを受け入れつつ視聴者に寄り添う伊藤。図太いのか、どこか線が切れているのか、2人が織りなす予測不能の笑いは常にフルスイングだ。生放送という緊張感の中、ダウンタウンをも笑わせる実力は本物。津田ではないが、この2人、実は「ゴイゴイスー」なのだ。

 ○…伊藤が今最もイチオシする芸人が「バベコンブ」。「ランジャタイさんが好きです」と言ってくる後輩はたいてい国崎のファンというが、この「バベコンブ」は大の伊藤ファン。初めて「伊藤さんの方のファンです」と言ってきたかわいい後輩だ。伊藤主催で一緒にトークライブを行う仲で「一緒にテレビ出ようね」と呼びかけた。

 ◇ランジャタイ 2007年結成
 伊藤 幸司(いとう・こうじ) 1985年(昭60)11月18日生まれ、鳥取県岩美郡出身の36歳。ツッコミ担当。趣味は海水浴。
 国崎 和也(くにざき・かずや) 1987年(昭62)9月3日生まれ、富山県氷見市出身の35歳。ボケ担当。趣味は漫画。

続きを表示

2022年10月15日のニュース