【シン覆面座談会】「紅白歌合戦」司会 橋本環奈“異例の起用”めぐるNHKの思惑とは…

[ 2022年10月15日 09:00 ]

橋本環奈
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 【シン覆面座談会】話題のニュースを掘り下げる事情通たちの座談会。今回のテーマは、橋本環奈が司会に抜てきされた紅白歌合戦。“異例の起用”から見えてくる、NHKの狙いについて語り合います。

 ワイドショーデスク 大みそかの「第73回NHK紅白歌合戦」の司会者が発表された。盛り上げに一役買ってきた大泉洋が3年連続、同局の桑子真帆アナウンサーが4回目の起用。スペシャルナビゲーターには「嵐」と単独で計7回務めてきた櫻井翔が選ばれた。

 スポニチ本紙デスク 驚いたのは初の起用となる橋本環奈の抜てきだね。なにしろ“NHK色”が弱い。大河ドラマにも朝ドラにも出演経験がない。ここ10年の女性司会の名前を挙げると、綾瀬はるか、吉高由里子、有村架純、広瀬すず、二階堂ふみと全員が大河や朝ドラに主演した。昨年の川口春奈は主演ではないが、20年大河ドラマ「麒麟がくる」に帰蝶役で出演。当初の女優が直前で降板したため急きょ代役で出演しており、NHKを救った功労者でもある。

 週刊誌記者 局側は司会者選考について、テーマに合うかどうかやネームバリューに加え「局への貢献度」を要素にしてきた。橋本の起用を見ると、選考材料に別の要素が入ったように思える。

 リポーター 新たな要素とすれば、SNSを有効利用できるかどうか。今回は「LOVE&PEACE―みんなでシェア!―」がテーマ。シェアというのがSNS時代を象徴している。SNSを盛り上げてテレビを見ない若年層を取り込もうとするなら、ツイッターのフォロワーが427万人いる橋本はピッタリだ。生放送中にツイッターでつぶやくこともあるかもしれない。

 ワイドデスク 昨今はドラマ視聴者がリアルタイムでツイッターに書き込みして、トレンド上位になるような盛り上がりが頻繁にある。それを見て、その番組を見ようとするユーザーもいるだろう。

 リポーター 意地悪な見方だけど、紅白では司会経験の少ない橋本がミスするなど、ちょっとしたハプニングすら期待されてるかも。

 週刊誌記者 視聴率が広告収入の増減につながる民放とは異なり、NHKは数字だけに左右されることがない。だからこそ、SNSでの反応をより大きく捉えているのかもしれない。

 本紙デスク 今年の大河「鎌倉殿の13人」や朝ドラ「ちむどんどん」も、SNSで大きな盛り上がりがあった。鎌倉殿は初回放送日からツイッターのトレンド1位。以降も毎週のようにトレンド上位に「#鎌倉殿の13人」が登場した。

 リポーター 「ちむどんどん」に関しては、ストーリー展開への賛否などでSNSが大いに沸きましたね。良くも悪くも話題になることは大事だけど…。

 週刊誌記者 とはいえ、少しSNSに振り回されすぎている気もする。本来は受信料を支払っている人を満足させる番組づくりが大切なはずだ。

 ワイドデスク “マンネリ上等”といった古き良き紅白の形は年々薄れ、民放の音楽番組の特番と大差のない内容になってきた部分もある。「みんなでシェア」というなら、40代以上のテレビ世代の視聴者が紅白で見たいものをしっかりと制作サイドがシェアしてほしい。若年層ばかりの取り込みを図りつつ、紅白の伝統を守っていくことも必要だ。

 本紙デスク これから年末にかけて出演者や企画内容がどんどん発表されていく。SNSを活用しているのは民放の音楽番組も同じだけど、紅白がどういう施策を出してくるのか注目でもある。若年層を取り込むことは民放も大きな課題としているだけに、あっと驚くようなものであるといいね。

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2022年10月15日のニュース