安倍元首相死去 難しい選挙中の警護 元警視総監が明かすジレンマ「政治家は近づきたい。原則は隔離」

[ 2022年7月8日 20:44 ]

 元警視総監の池田克彦氏が8日、TBS系報道特番「Nスタnews23緊急特別番組」(後7・00)に生出演し、安倍晋三元首相が奈良市で銃撃され、死亡したことを受け、警備体制の難しさについて解説した。

 安倍元首相は奈良市内で演説中、背後から銃撃され、搬送先の病院で死亡が確認された。67歳だった。奈良県警は山上徹也容疑者を現場で取り押さえ、逮捕。銃器も押収した。

 池田氏は通常時に比べ、「選挙の警護は難しい」と指摘した。「選挙は政治家の皆さんは聴衆に近づきたいんです。警護の原則は、できるだけそういう人たちと政治家の皆さんを離す、隔離するということ」というジレンマがあるといい、「明らかに反する2つの考え方が、選挙の場でぶつかってしまう。政治家の皆さんの意見を尊重するので、そういう意味で非常に警護は難しいと言える」と説明した。

 安倍元首相らは、街宣車の上ではなく、丁字路の道路に囲まれ、聴衆から離れた位置から演説。銃器を持った山上容疑者から背後を狙われた。池田氏は「360度、一般の方が政治家の周りを囲むことになりますよね。こういう形だと、警護の目が分散する格好になるんですね」と、警護の難しい状況だったことを解説した。

 対策については「聴衆に1カ所にまとまってもらうとか、政治家の皆さんがもう少し接触するのを遠慮するとか、そういうことをお願いしていくのが大事かと思います」とした。

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2022年7月8日のニュース