サメか…「遊戯王」高橋和希さんが死去 沖縄・名護の海に損傷した遺体

[ 2022年7月8日 05:30 ]

遺体が見つかった高橋和希さん(2016年撮影)
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 人気漫画「遊☆戯☆王」の作者、高橋和希(たかはし・かずき、本名一雅=かずお)さんが死去した。60歳。東京都出身。沖縄県名護市の沖合で6日に男性の遺体が見つかり、名護海上保安署が7日、男性は高橋さんと明らかにした。遺体の一部にサメなどの海洋生物によるものとみられる損傷もあり、死因を調べている。「遊☆戯☆王」はトレーディングカードが世界的にヒットし、高橋さんは長者番付の常連だった。人気漫画家の突然の死に衝撃が広がった。

 名護海上保安署によると、6日午前10時半ごろ、マリンレジャー関係者から「死体らしきものが浮いている」と118番を受け、急行した消防隊員が引き上げた。Tシャツに水中マスク、シュノーケル、足ひれを身に着けた状態。約300メートル沖合にうつぶせで漂流していたといい、その場で死亡が確認された。

 身元を示すものはなかったが、6日午後9時ごろ、高橋さんと連絡がつかないとレンタカー会社から県警に相談があった。レンタカーは、現場から南西に約12キロ離れた恩納村のビーチ近くに止められていた。県警などが高橋さんの家族に連絡を取り、沖縄に駆け付けた家族が遺体は高橋さんであると確認したという。高橋さんは1人で観光に訪れていた。

 同署によると、遺体の下半身と腹部にはサメなど海洋生物のものとみられる損傷があった。発見、通報したレジャー関係者は本紙の取材に「沖で水上バイクの準備中に見つけて通報した。(遺体の一部が)かなり損傷していて驚いた。サメ以外考えられない」と説明。シュノーケリング中にサメに襲われた可能性もあり、同署が経緯や死因を調べている。

 レジャー関係者は「発見現場の辺りはシュノーケリングをするところではない。潮から考えると(遺体は)恩納あたりから流れてきたのではないか」と推測した。

 沖縄では最近、川や淡水でも生きられるオオメジロザメの目撃が相次いでいた。オオメジロザメはどう猛で「3大人食いザメ」と言われている。

 突然の訃報に、世界中のファンに悲しみが広がった。「遊☆戯☆王」は、ゲームが得意な高校生の主人公が「闇の力」を身に付けて変身し、カードゲームなどで悪人やライバルなど、さまざまな敵を倒すストーリー。出版元の集英社の関係者は「突然のことなので、今後のことは決まっておりません」と説明した。

 何度もアニメ化され、現在はテレビ東京で「遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!」(日曜前7・30)が放送中。芸能界では松坂桃李(33)や志尊淳(27)らがファンを公言している。

 派生したトレーディングカードは世界的にヒット。高橋さんはカードの売り上げで大きな収入を得て、99年度の長者番付文化人部門で1位となり、その後も名を連ねた。03年からはカードで対決するゲームの世界大会が実施されている。海外でも愛されている作品だけに、作者の死の衝撃は海を越えて広がっている。

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