柳沢秀夫氏 ロシア軍「第1段階達成」表明の意図推測「国民向けにアピールしたい狙い」

[ 2022年3月28日 18:25 ]

 元NHK解説委員でジャーナリストの柳沢秀夫氏が24日、フジテレビ系「Live News イット!」(月~金曜後3・45)に生出演し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの思惑について私見を語った。

 ロシア国防省は25日、「軍事作戦の第1段階は達成した」とし、「東部ドンバス地域の完全解放に集中していく」と今後の方針について説明した。

 一方でロシア軍は、ウクライナの首都キエフをめぐり、苦戦が続いている。柳沢氏は「(キエフを)完全にあきらめたとは言い切れないと思うんですけど、今回のロシアの軍事侵攻は思うように行っていないという評価がもっぱら」と指摘した。その上で「キエフよりもドンバス地方のあるウクライナの東部、ロシアと国境を接している地域を完全に制圧することによって、今回の軍事侵攻作戦の成果が一定のものがあったんだということを、ロシア国民向けにアピールしたいという狙いが読み取れるような気がしますね」と推測した。

 ロシア軍は東部マリウポリを重点的に攻撃。10万人が避難できず、市内での死者は3000人に上ると伝えられている。ロシア側の意図について、柳沢氏は「停戦交渉を有利に運びたいという思惑があると思います」とコメント。「一定の地域を支配下に置いたら、そこから交渉でいろいろ詰めていくわけですからね。停戦交渉で一定のところに行くまでにこういった地域を確保しておきたいという思惑がある」と分析した。

続きを表示

2022年3月28日のニュース