タレントの魅力伝える“総合バラエティー”へ

[ 2021年10月2日 08:00 ]

フジテレビ「新しいカギ」でコントを披露する、霜降り明星、ハナコ、チョコレートプラネット
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 4月に金曜午後8時枠でスタートしたフジテレビのバラエティー番組「新しいカギ」が、10月16日から土曜午後8時に枠移動する。同局にとっては「ピカルの定理」以来8年ぶりのコント番組。総合演出の木月洋介氏(41)は、ここまでの半年間を「若年層を中心に視聴者層が定着した。スタッフと演者のチームワークも熟成された」と手応えをのぞかせる。

 番組レギュラーは霜降り明星、ハナコ、チョコレートプラネットの3組だ。人選について「個性がかぶらない人たちを意識した」と説明。若手芸人たちが番組とともに成長していくコント番組もあるが「…カギ」では、すでに実力を有した3組が番組を引っ張る。「局がゼロから一をつくる。それを100に爆発させる力が皆さんにはある」と木月氏。「一人一人の個性が際立つからこそ番組がうまく回っている」と分析した。

 チョコレートプラネットの長田庄平(41)が演じる、力みすぎて作業ができない引っ越し業者「力見力」など人気キャラクターも生まれた。「台本は当て書きに近い形。演者の実力もあるので、コントで生まれたキャラをどう生かすかは我々の手にかかっている」と気を引き締めた。

 また基本的にバラエティーは一つのスタジオで収録するが「…カギ」は局内のスタジオを2つ使い、それぞれ別のコントを撮影することも多い。木月氏は「これも、演者の実力があるからこそできること。どの人もコントの主軸になれるメンバーなので、2班に分かれての収録が可能」と説明。当然、撮影時間の短縮にも大きく貢献しており、昨今の働き方改革にも良い影響を与えているという。

 その他にも、15年ぶりに復活したゴリエとの共演、松尾駿と鷲見玲奈アナのキスシーンなど大きな話題となったコントも多い。「編成の方針で2時間特番としての放送が多かったため、コントだけで構成が単調にならないようさまざまな企画を用意した」と明かした。

 土曜午後8時枠に移動後は、現在のメインの視聴者である若年層のほか、働き盛りのサラリーマンなど、男性の視聴者拡大も目指す。今後は「笑う犬」シリーズ、「はねるのトびら」のように、コントを中心とした“総合バラエティー”を目指していくという。「普段、金曜だと番組を見られなかった人たちにも届けたい。タレントの魅力を伝えることを主として、長く続く番組にしていきたい」。新たな看板番組候補へ名乗りを上げている。

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2021年10月2日のニュース