橋下徹氏ネットの誹謗中傷問題に持論「リアルな世界が何も言えなくなってガス抜きができないから」

[ 2021年10月2日 23:25 ]

橋下徹氏
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 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)が2日放送のABEMA「NewsBAR橋下」(土曜後9・00)に出演し、ゲストにメッセンジャー黒田有(51)を迎え「BPO審議“痛みを伴う笑い”アリ?」について激論を交わした。

 番組では同学年だという黒田と橋下氏がBPO審議入りでも話題になり、痛みを笑いのネタにすることに関する昨今の世間からの“風当り”について議論。痛みを伴う笑いがイジメなどにつながるといった考え方に対して、黒田は「プロレスと一緒でプロ対プロの世界のことやから、バカにせんといてや。そんなこと言ったら刑事ドラマやアニメも一緒」と不満を爆発させた。それに対して橋下氏は「公共の電波ではどうなのかに絞って考えたらどうですか?」と話を向けると「テレビというのはテレビ局とスポンサーのものであると思っている。その人たちがダメといったら、僕らは出入り業者なわけだから致し方ないと思っている。だけどそれがすぐにイジメにつながるといった発想が好きではない。しかし戦うほどのことでもない」とテレビでの制約に一定の理解を示した。橋下氏も「お金を払って見る劇場の世界やインターネットの世界に流れいってしまうのはしょうがないのかな」と話したが、あくまでも「制限」は公共の電波を使ってのことであって何から何でも駄目という世の中の風潮には疑問を呈した。

 その流れの中で議論は「インターネット上の誹謗中傷」に広がり、制約の多い世の中によって表面上はつくろって裏でインターネット上の書き込みなどによる陰湿なイジメが生まれてしまっていると黒田が指摘。それに対して大きくうなづいた橋下氏は「僕らの頃は世の中の方でガス抜きがあった。今は、リアルの世界が何にも言えなくなったから。それでバランスを崩しちゃっている」と持論を展開。弁護士という立場からネットでの誹謗中傷に対しての罰則を強化していく議論が進んでいる現状を示しながらも「人間ってそんなにきれいで偉くて立派なもんじゃない。悪口言いたいし」とリアルの世界でのガス抜きと制約とのバランスを取る社会をつくることが大事だと熱く語った。
 

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