藤井聡太2冠 竜王戦の挑戦者決定3番勝負進出決めた! 豊島将之竜王との歴史的19番勝負まであと2勝

[ 2021年8月6日 20:59 ]

八代弥七段に勝利し、竜王戦挑戦者決定3番勝負進出を決めた藤井聡太2冠(日本将棋連盟提供)
Photo By 提供写真

 藤井聡太2冠(19)=王位、棋聖=が6日、大阪・関西将棋会館で第34期竜王戦決勝トーナメント準決勝に臨み、八代弥七段(27)に96手で勝利。挑戦者決定3番勝負進出を決め、豊島将之竜王(31)=叡王との2冠=への挑戦権をかけ、すでに3番勝負進出を決めている永瀬拓矢王座(28)と対戦する。

 「挑決進出は初めてでうれしい。しっかり調整できれば」

 振り駒の結果、八代が先手になり戦型は矢倉へ進んだ。テニスにたとえられる将棋の先後は数字上も後手が若干不利だが、中学2年でのデビュー以来、異次元の活躍を見せてきた藤井には当てはまらない。後手番の矢倉は過去20勝3敗の勝率・870。

 この日も角交換後、盤面中央に据えた角が八代陣を左右に直射し、優勢を次第に拡大する。八代飛車を1筋へ追いやり、八代の矢倉を圧迫する歩の放列は4段目などに4枚並んだ。そしてその矢倉からはぎ取った金で八代飛車を捕獲。90手目まで、初心者なら戒められる居王で戦った藤井王が光っていた。「角を設置して、それを拠点にできた。流れはいいのかなと思った」と46手目に放った攻防の名角への手応えをにじませた。

 挑戦者決定リーグ入りを懸けた二次予選が進行中の本社主催・第71期ALSOK杯王将戦でも初のリーグ入りへあと1勝とする八代は5~7月に11連勝を記録し、好調を維持しているが、そんな相手を圧倒。初の竜王挑戦まであと2勝とした。

 王位戦7番勝負、叡王戦5番勝負に続いて竜王戦でも豊島と戦うとなれば、夏から冬にかけての歴史的19番勝負が実現する。王位戦は現在藤井の2勝1敗で叡王戦は1勝1敗。8日には名古屋市で叡王戦の第3局が控える。19歳の熱い夏はまだまだ終わりが見えない。

続きを表示

2021年8月6日のニュース