メダルかじり問題 謝罪から一夜明けても河村市長への抗議やまず 前日から1800件増

[ 2021年8月6日 18:22 ]

 河村たかし名古屋市長が東京五輪ソフトボール日本代表の後藤希友(20=トヨタ自動車)の金メダルに無断で噛みついた問題について、6日午後5時半時点での同市スポーツ市民局広聴課に届いた抗議や苦情の件数は5962件となり、前日5日同時刻から1843件増えたことが分かった。河村市長は前日「心からおわびを申し上げます」と謝罪したが、一夜明けても批判は鳴りやまなかった。

 広聴課によると、5962件の内訳は電話432件、メール5521件、ファクス8件で、この日直接意見に訪れた人も1人いたとした。この日も「汚らしい」「コロナ対策としていかがなものか」と言った声が多く、謝罪の仕方についての抗議もあったという。今回の集計は1人複数回のケースなどを整理していないため、単純比較はできないが、昨年度1年間で広聴課に寄せられた声は9986件だった。1つの問題に対してこれだけの意見が寄せられるのは「かなり多い、異例」とした。

 後藤は4日、名古屋市役所を訪れ、金メダル獲得を河村市長に報告。後藤にメダルを首に掛けてもらった河村氏は、手に取り「重たいな」とつぶやくと、マスクを外してメダルを噛んだ。事前に後藤に了解を求めず、突然のパフォーマンスだった。

 SNS上には「新型コロナウイルス感染拡大下で意識が低い」「無神経」などと批判が殺到。河村氏は同日夜「(メダルを噛む行為は)最大の愛情表現だった。迷惑を掛けているのであれば、ごめんなさい」とコメント。5日には市役所で報道陣の取材に応じ「軽率にもご本人様の長年の努力の結晶であります金メダルを汚す行為に及びました。名古屋市長としての立場をわきまえない極めて不適切な行為だったと痛感しており、ご本人様はもとより関係者様の皆様に多大なるご不快な思いとご迷惑をお掛けし、誠に申し訳なく心からおわびを申し上げます」と頭を下げた。

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2021年8月6日のニュース