名人戦第2局は相掛かりの戦型に 渡辺明名人VS斎藤慎太郎八段

[ 2021年4月27日 18:52 ]

名人戦第2局に臨んだ渡辺明名人(提供・日本将棋連盟)
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 渡辺明名人(37)=王将、棋王の3冠=に斎藤慎太郎八段(28)が挑む第79期名人戦7番勝負第2局が27日、福岡県飯塚市で始まり午後6時30分、渡辺が51手目を封じて1日目が終了した。179手、相矢倉の熱戦を斎藤が制した7、8日開催の第1局から、第2局は渡辺の先手で相掛かりへ進んだ。

 相掛かりは渡辺の得意戦法。特に先手番で勝率・789を誇り1月、スポニチ主催の第70期王将戦7番勝負第3局でも挑戦者・永瀬拓矢王座に勝利した。斎藤も相掛かりは後手で・625を残すとあって受けて立った。

 両者の対戦成績は3勝3敗。過去6局は4局が角換わりで2局が矢倉。相居飛車は今回も同様だが、初めての相掛かりになった。

 1時間の昼食休憩明け、斎藤が9筋の端歩を突き捨てた。1時間28分の長考を経ての開戦。持ち時間で渡辺と2時間以上の差がついたが、先に馬を作って果敢な攻めを見せた。さらに1時間31分と長考し、渡辺も封じ手前に1時間34分の長考を返して51手目を封じた。

 21日に斎藤が、23日に渡辺が相次いで誕生日を迎え、第1局から両者一つずつ年齢を重ねた。「第1局から少し間があきました。将棋の状態は分かりませんが、暖かくなって体を絞ったので、いい影響があることに期待します」。将棋をテニスになぞらえ、先手番での勝利を重視する渡辺は26日のブログにそう書き込み、斎藤は現地到着後、「(第1局で勝って)ホッとした気持ちを前向きな気持ちに変えて臨める。(自身が後手番で)主導権を握られる可能性はあると思うが、それでも自分の戦い、前進する将棋を貫きたい」と語っていた。

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2021年4月27日のニュース