葛城ユキ、原発性腹膜がんを発表「どんなに苦しくても耐えます ロック魂で」

[ 2021年4月27日 05:30 ]

原発性腹膜がんと診断され、入院することになった葛城ユキ
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 「ボヘミアン」のヒットで知られる歌手の葛城ユキ(71)が原発性腹膜がんと診断され、5月1日から入院することになった。開催中のコンサートを主催している夢グループが26日、発表した。

 同社の石田重広社長によると、都内の病院で22日、進行度が「ステージ4」のがんと診断された。同コンサートで共演していた平浩二(72)が5日、公演中に病院に緊急搬送され、くも膜下出血と診断されたことをきっかけに「人ごとではない」と人間ドックを受診。石田氏は「おなかがざわっとすると言っていたぐらいで、他に兆候がなかった。ショックだったと思います」と話した。

 それでもロック界の女王は不屈の精神だ。石田氏を通じ「私はロックンローラーだから、歌うことをやめたら死んだも同然。必ずステージに戻って、がんに勝ってみせる」と意欲。

 今後の治療については「できれば手術はしたくない。手術をすると体力が落ちて、歌うことに影響するから」とロックシンガーとしての自負を示した。同社を通じ「どんなに苦しくても耐えます。ロック魂で頑張ります」と闘病の決意も語った。

 この日は秋田県内で昼夜2回開催された同コンサートに予定通り出演。独特のハスキーボイスを交え「ボヘミアン」などを力強く披露した。27日も青森県内で予定している2公演に出演する。本紙主催で29日に無観客開催される女性アーティストによるロックフェス「NAONのYAON2021」(東京・日比谷野外大音楽堂)には「出たい」と出演する意思を示している。

 原発性腹膜がんは卵巣がんに似た性質を持つ。進行した状態で見つかると、化学療法を経てから切除手術を受けるという治療が長引くケースもあり、石田氏は「治療は3週間から数カ月を要すると思います」としている。

 ◆葛城 ユキ(かつらぎ・ゆき、本名田中小夜子=たなか・さよこ)1949年(昭24)5月25日生まれ、岡山県出身の71歳。高校時代はバレーボールで国体とインターハイにそれぞれ2回出場。1974年メジャーデビュー。83年に7枚目アルバム「RUNNER」の収録曲「ボヘミアン」が大ヒット。86年に中国広東省の巨大遊園地「珍珠楽園」で日本人女性ロックシンガー初の中国公演を開催。特技は料理。1メートル68、血液型A。

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2021年4月27日のニュース