がん寛解の笠井信輔アナ、コロナ禍での退院は誰も喜ばず「2、3カ月は自分の部屋から出ませんでした」

[ 2021年2月4日 07:40 ]

笠井信輔アナウンサー
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 フリーアナウンサーの笠井信輔(57)が2日深夜放送のテレビ東京「チマタの噺」(火曜深夜0・12)にゲスト出演。コロナ禍での悪性リンパ腫との闘いを振り返った。

 19年12月19日に悪性リンパ腫で入院し、翌20年4月30日に退院、8月に本格復帰した笠井アナ。現在の状態について「完全寛解です」ときっぱり。入院当時はまだ新型コロナウイルスが報じられる前だったが、退院したのは緊急事態宣言の真っただ中。家族や友人に退院を知らせると、「今、退院するの?やめておいたほうがいい。もっと居させてもらいなさい」と反対されたといい、「喜んでいるの、僕だけで、誰も喜んでくれない。怖いから延泊させてくださいって、ホテルじゃないからいかないんですよ。待っている方もいるわけで」と苦笑。通常は3500~5000ぐらいある白血球量が退院時にわずか1300だったことも明かし、「ものすごい白血球が低い、つまり抵抗力、免疫力がない。とにかくコロナにうつらないうちに、家の中でじっとしていなさいということで、2、3カ月は自分の部屋から出ませんでした。トイレとお風呂、早朝の散歩だけ」と振り返った。

 それでも「長期入院していると、家の自室にこもっていようが、何だろうが、家に帰れたことだけでうれしいんです。それだけで喜び。子どもたちもいるし、苦痛とかそういうのはなかったです。奥さんが料理を作ってくれる、そりゃ、おいしいですから」と当時の喜びを回顧した。

 病気を公表したことで、自身のSNSには同じ悪性リンパ腫やがんと闘病する人からも多くの声が寄せられた。「これは自分の一人の生き死にの話じゃなくなってきたな」と思ったといい、「ごめんなさい、ダメでした。負けでしたってなると、私のことを見て、励みにしてますって方も失望させますし、悪性リンパ腫って治らないんだ、ダメなんだという印象を与えてしまうなと思った」といい、「これは絶対戻らないといけない、絶対生還しないといけないと、とてつもなく強く思って、それが自分の生きる力に変えさせていただいた」と語った。

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2021年2月4日のニュース