東出昌大、蒼井優は「芝居の化け物」 映画「スパイの妻」共演で舌を巻く

[ 2020年10月17日 17:53 ]

映画「スパイの妻」公開記念舞台あいさつに出席した東出昌大
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 俳優の東出昌大(32)が17日、都内で行われた映画「スパイの妻」(監督黒沢清)公開記念舞台あいさつに出席。共演した蒼井優(35)を「僕の中で芝居の化け物なんです」といい、「あの声はどこから出てくるんだろうというくらい見事。すごい計算されたお芝居で改めてすごい人だと感じた。現場で舌を巻いておりました」と絶賛した。

 黒沢組常連である東出は、蒼井と高橋が演じる夫婦に疑惑の目を向ける神戸憲兵分隊長の津森を演じた。蒼井は東出との共演を「楽しかった。東出さんのお芝居の質に動かされた部分がありました」と感謝。また黒沢監督(65)も「東出さんはあやしいんですよね。“怪しさ”もあるし“妖しさ”もある。あらゆるあやしさを持っていて、出てきた瞬間何か起こりそうなところが大好き。今回もあやしさを存分に発揮してくれている」と語った。

 役について東出は「あの時代は科学者が大量殺戮兵器や爆弾を作り、医療従事者が人体実験をして細菌兵器を作り、人間の道に反しているのが特徴なのかなと。そういう人物になれればと思い、ヒールに徹しました」と振り返った。

 本作は、太平洋戦争開戦前に偶然恐ろしい国家機密を知り、正義感から世に明かそうとする男性とその妻の物語。先月の「第77回ベネチア国際映画祭」において、日本映画では北野武監督の「座頭市」以来、17年ぶりに銀獅子賞(監督賞)を受賞する快挙を成し遂げた。ステージ上でトロフィーがお披露目され、蒼井は「おめでとうございます。すばらしいことすぎて、どう言葉を添えていいのかわからないくらいすごい」と改めて祝福。黒沢監督は銀色に輝くトロフィーを横に「ささやかながらも映画の歴史に『スパイの妻』が名を刻んだのかと実感が湧いてくる」としみじみと話した。

 本作は世界89カ国での配給も決定した。舞台あいさつには高橋一生(39)、坂東龍汰(23)も登壇した。

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