豊島竜王、日本シリーズJT杯決勝進出! 渡辺王将の3連覇阻む

[ 2020年10月17日 18:35 ]

将棋日本シリーズJTプロ公戦決勝進出を決めた豊島将之竜王
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 将棋日本シリーズ「JTプロ公式戦」の準決勝第2局が17日、東京都渋谷区のシャトーアメーバで指され、豊島将之竜王(30=叡王との2冠)が119手で前年JT杯覇者の渡辺明王将(36=名人、棋王との3冠)に勝利し、決勝に進出した。

 名人対竜王の頂上決戦は竜王・豊島が制した。これまで渡辺に4連敗を喫していた豊島。「名人戦の最後の一局は一方的な将棋になってしまったので、成績よりも一方的にならないようにと思っていました。(連敗については)気にしていなかったです。でも負け続けるのは良くないと思っていました」。

 相掛かりの出だしとなった将棋は、中盤まで渡辺ペースで進行。「序盤からこちらの玉の近くでの戦いになって、機敏に動かれてしまって指しにくいと感じていた。(75手目)▲5九金と弾いたあたりから攻めに転じることができた」と終盤を寄せ切り、勝利をつかんだ。

 公式戦7連勝と好調キープ。15日には第70期王将戦(スポニチ主催)挑戦者決定リーグ対広瀬章人八段戦を戦ったばかり。持将棋指し直し局で日付をまたぐ熱戦を制し、リーグ単独首位に躍り出た。「(その日は)なかなか寝付けなかったですね。4時くらいに寝たと思います。その後9時間くらい寝て、今日は午後からの対局だったので助かった面もありました」と苦笑いも。豊島にとっても、ハードスケジュールをこなすカギは“睡眠”が握っているようだ。

 次戦11月22日の決勝では、2016年以来2度目の優勝を掛けて永瀬拓矢王座(28)と激突する。「(JT杯は)初めて優勝できた棋戦だったので優勝した時はすごく嬉しかった。最近は初戦負けが多かったので、今期は上まで行きたいなと思っていた」と熱い思いを秘める。今期叡王戦七番勝負では全9局の激闘を繰り広げた永瀬が相手。「永瀬さんは序盤から毎局工夫をされる方。短い時間で対応できるかが問われるかなと思っています。決勝ですけど、いつも通り。永瀬さんとは今年はたくさん指しているので、その辺を振り返りながら考えていければと思います」と熱戦を見据えた。

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2020年10月17日のニュース