「緊張しい」も堂々デビュー!ドラ1ルーキー古謝、苦境楽天投手陣の救世主なるか

[ 2024年5月27日 07:15 ]

<楽・日>力投する楽天の先発・古謝(撮影・木村 揚輔)
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 今後に期待を抱かせるデビュー戦だった。楽天のドラフト1位・古謝樹投手(22)が25日、本拠地楽天モバイルパークでの日本ハム戦でデビュー。6回5安打2失点ながら打線の援護がなく、初黒星を喫した。それでも試合後は「とても楽しかった。負けたんですけど、結果以上に自分の中で財産というか、とてもいい経験になりました」と充実の汗を拭った。

 2月18日の対外試合・日本ハム戦。極度の緊張状態で初の実戦マウンドへ上がった左腕は2回2失点で降板後「頭が真っ白になった」と語った。デビュー前も今江監督が「古謝は緊張しいなんで」と話すように何日も前から緊張状態だったが、登板前日には首脳陣に了承を得て、1回表だけベンチの横からグラウンドをのぞいて試合の雰囲気を味わい、翌日に備えた。

 注目の初球も右打者・水谷の膝元で、捕手の太田が取れない場所に投球し、ヒヤリとさせたが、3回までをパーフェクト投球。4回には5連打で2点を失ったが、打ち取ったかに見えた当たりも多く、5回以降は立ち直り、修正力の面でもこの3カ月の成長を見せ、プロで戦えることを証明した。

 楽天は早川と開幕投手を争った荘司が、22日のソフトバンク戦で1死しか取れずKO。2軍調整を余儀なくされた。昨年10月に右肘のクリーニング手術を受けた田中将は1軍登板のメドが立っておらず、台所事情は苦しい。交流戦前のリーグ戦を借金8で終えた今江監督も「正直ピッチャーは苦しいだろうなとは思っていた」と吐露。そんな中、22歳にかかる期待は大きい。次回登板は現時点で未定だが、指揮官は「いろんなピッチャーとの兼ね合いもあるが、もう一度、1軍で投げてもらいたい」と明言。すぐにでもウイニングボールを手に、はにかむ姿が目に浮かぶ。(記者コラム・花里 雄太)

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