侍・栗山監督「試合終わってから怖くなった」采配とは 村上の劇的な一打、実は「見えてない」

[ 2023年3月28日 21:12 ]

<日本・メキシコ>ムネェ~遅いよ~!サヨナラ打を放った村上を抱きしめる栗山監督(撮影・光山 貴大)
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 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、09年第2回大会以来14年ぶりに世界一に輝いた侍ジャパン栗山英樹監督(61)が26日深夜放送のNHK「今夜も生でさだまさしスペシャル~WMC50(ワイワイまさしクラシック50)~」(深夜0・20)に生出演。準決勝メキシコ戦についての思いや采配について語った。

 現役時代から30年以上の親交があり「まっさん」「栗山」と呼ぶ合う、さだとの“約束の出演”とあって、栗山監督は冒頭から笑顔が絶えずリラックスした表情。

 日本時間21日に行われたWBC準決勝メキシコ戦。4―5の9回先頭で大谷が迷わず初球を捉え、打球は右中間に。完璧な二塁打を放ち、塁上では3度も手のひらを上に高く上げ雄叫びを上げたシーンは今大会の名シーンの一つだ。さだは「あんな大谷翔平を誰も見たことがない!うわ~、(気持ちが)入ってんな~」と振り返り「あっ、これは最低でも同点は固い」と確信したと熱っぽく語った。その後、吉田が「冷静ですね。打ちたいだろうに静かに四球を選んだ時に(ネクストの)村上選手をグッと指さしたでしょう。あれを村上が見てなかったんだ!」とヤクルトファンのさだが3冠王をイジり栗山監督も大爆笑。

 試合は吉田に代走・周東を送り、不振だった4番・村上がメキシコの守護神・ガイェゴスが投じた3球目を捉えた。打球は、センター方向やや左へ伸び、あと少しで本塁打というフェンス直撃の劇的サヨナラ二塁打で幕を閉じた。

 1点を追う9回無死一、二塁。次の打者は不振にあえぐ村上。さだが「今までの日本チームだったら、あそこは必ずバントです!」といたずらっぽく笑いながらツッコみ。すると天を仰いだ栗山監督は「いや、本当ですよね、まっさん。僕ね、試合が終わってから怖くなったんですよ、ちょっと」と日本を感動させた村上勝負の采配に対してまさかの告白。しかし、さだは驚くでもなく「僕はね、あの時に、あ~栗山が監督で良かったなあと思ったのはね、村上をそのまま打席に…」と慣例にとらわれず、選手の気持ちに寄り添いながら勝利を目指す栗山監督の采配を称賛した。

 さだは、村上の一打がフェンスを越えなかったことを悔しがり「入ったと思ったでしょ?」と話を向けたが、栗山監督は「いい方には思わないんですよ」と監督ゆえの視点を説明。続けて「抜けろ!抜けろ!って思ってて…。(ベンチの)みんなが立ち上がるから全然(村上の打球の行方は)見えてなくて」とまさかの事実を明かしスタジオを沸かせていた。

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