侍・栗山監督 選手とのコミュニケーションに濃淡を付けたワケ「それはチームが勝つためなので」

[ 2023年3月28日 17:10 ]

<日本・メキシコ>9回、サヨナラ打を放ち栗山監督と抱き合う村上(中央)(撮影・光山 貴大)
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 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンを3大会ぶり3度目の優勝に導いた栗山英樹監督(61)が、28日放送のフジテレビ系「Live News イット!」(月~金曜後3・45)のインタビューに答え、村上宗隆内野手(23)との大会中のやりとりについて明かした。

 大会開幕から打撃不振に悩んだ村上を、栗山監督は当初から4番で起用。その後5番に下がったものの、村上は準決勝メキシコ戦でのサヨナラ打、決勝米国戦での本塁打と、大事な場面で大きな仕事をやってのけた。

 栗山監督は「ムネ(村上)に関して、何とか日本が優勝するなら彼が打たなきゃいけないと僕は思っていたので。あれだけのバッターなので、必ずどこかで打つと思っていたし」と期待の大きさを明かし、特に多めにコンタクトを取ったとも明かした。

 選手との間で、コミュニケーションの濃淡はあったという。栗山監督は「こうやって話すと、“じゃあ何でムネだけするんですか?”って話もあるんですけど、それはチームが勝つためなので、それはやりました。結構やりました」と、勝利優先の決断だったことを明かした。

 村上とのやりとりは「長文でもないですね。ポンだけでもないですね。中間くらい。ちょっとLINEで長め。ちょっと長いのか、短いのかってくらい」という程度だったという。「でも、ムネはすごかったですよ。“何しても勝ちましょう”って必ず返ってきましたからね。“そんなことよりも勝ちましょう”という」と、村上からの勝利への執念が感じられたことを明かした。

 代表に選ばれながら、出場チャンスに恵まれなかった選手もいる。しかし栗山監督は「一流選手なので、試合に出ていないことへのフォローはあまりしない方がいいと思ってたんですよ。意外とそこをフォローすることが、プライドを傷つける可能性があるなと思ったので」と、指揮官らしい気配りを打ち明けた。

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2023年3月28日のニュース