ソフトB・緒方 目指せ“第二の周東” 昨季ウエスタントップの17盗塁、脚力武器に勝負の3年目

[ 2023年3月28日 07:00 ]

春季教育リーグの阪神戦に代走で出場した緒方
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 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報をお届けする「筑後鷹」の第21回は緒方理貢内野手(24)。今年は勝負の3年目。昨年のウエスタン・リーグで17盗塁をマークして盗塁王を獲得した“第二の周東”候補だ。「ルーキー14人衆 育成魂」は育成8位、宮崎颯投手(22、東農大)を紹介する。

 7日にタマスタ筑後であった春季教育リーグの中日戦に緒方らしさが詰まっていた。3点を追う8回に代走で出場。1点を返した2死一塁の場面で盗塁に成功すると、直後から相手投手が制球を乱し、連続四球でチャンスを広げ、チームは逆転勝ち。小久保2軍監督は「2点差ぐらいで揺さぶると、投手は嫌なんだなと。まったく走れない選手だと、あれだけ四球も出ていないと思うんですよ。走れる選手って貴重だなと」と評した。

 昨年は内外野をこなして2軍で通算68試合に出場。初めてフレッシュオールスターにも選出された。持ち前の脚力を武器にリーグトップの17盗塁をマークしてウエスタン・リーグの盗塁王を獲得。「今年は去年以上の成績を残したい」と燃える。一方で5月に脇腹を痛めた影響で1カ月間戦線から離脱。「ケガがなければもっと数字も伸びていたと思う」と悔しさも味わった。

 オフのテーマは体づくり。走り込みに加えて打つこと、守ることにも精力的に取り組んだ。WBCに出場した牧原大とも福岡県久留米市でトレーニングを行って刺激を受けた。「キャンプからよーいドンだと、もともと下にいる立場なので、上にはいけないと思っていたので。オフだからといって休まないように、(毎日)何か一つの目標を持ってしていました」と徹底して体をいじめ抜いてきた。

 小久保2軍監督は育成から飛躍し、WBCに出場した周東と重ね合わせている。今年から4軍が創設され選手はさらに増加。「スペャリスト育成みたいな。例えば2軍でも代走で1番手としてそのポジションを開けるかどうかという話を今はしている。それができるなら彼は1番手にくるでしょうね。1軍で言う周東枠。2軍でつくっていいのか」と考えているという。「彼はあれ(走力)が武器なので。とことん追い求めてほしいと思いますよ」と期待を込めた。

 現在はファームの試合にスタメンのほか代走でも出場。育成3年目、勝負の年だ。「もちろん1軍でやりたいですけど、その前にまずはしっかり2軍の試合に出場して結果を残すこと、ケガをしないことを目標にしっかりやっていきたいと思います」と力強く前を見る。“第2の周東”は地道にアピールを続けていく。(杉浦 友樹)

 ◇緒方 理貢(おがた・りく)1998年(平10)9月22日生まれ、宮崎県出身の24歳。小1から宮崎西部ボーイズで野球を始める。京都外大西では甲子園出場なし。駒大では1年秋からレギュラーを獲得。20年育成ドラフト5位で入団。1メートル74、69キロ。右投げ左打ち。

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