巨人・岡本和 本職さながら軽快に左翼守備 「暇つぶしです」はぐらかすもWBCに備え真剣

[ 2023年2月9日 05:30 ]

左翼で守備練習を行った岡本和は背面キャッチに挑戦するも失敗(撮影・西川祐介)
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 力強いスイングが、雄弁に物語っていた。巨人・岡本和の、WBC世界一とシーズン逆襲に向けた準備と覚悟。2年目右腕・赤星相手のフリー打撃で8スイング目、外角高め直球を右翼席へ叩き込むと、次の球は内角シュートをさばいて左翼席へ運んだ。

 「タイミングや距離感というのが、(投手相手が)初めてだったので、ちょっと変な感じはあったんですけど、思っていた以上にちゃんと振れた」

 今キャンプ初の投手との対戦で広角に連発し、17スイングで安打性は5本。中でも、逆方向への一発は、仕上がりの早さを示していた。それでも、「普通に振って(スタンドに)入るのが普通。入ったから良かったとかではなくて。精度はまだまだかな」と辛口な自己評価。「投手のボールにタイミングを合わせて振れるかというところに重点を置いた」と感覚を確認した。

 WBCでは外野守備にも意欲を見せており、前日に届いた外野用グラブの感触を、すぐに確認。左翼でフリー打撃の打球を追った。「暇つぶしです。景色を変えて、外野ノックもしとこうかなっていうぐらい」とはぐらかしたが、表情は真剣そのものだった。背後の打球には目を切って追うなど、本職さながらの動きを見せ「打球の感じとか距離感とか、難しかった」と、17日に始まる侍ジャパン強化合宿に備えた。

 全体練習後には1時間の特打。「しっかりと追い込んで、やれることをやって終わろうと思っている」。キャンプ初日には最後まで室内練習場に残り、黙々とバットを振り込んだ26歳。この日の快音にも「自分が思っているところよりも良かったというだけ。今が良いわけじゃない。全体的にやらなくちゃいけないことがいっぱいある」と表情を引き締めた。頂点だけを見て、仕上げていく。(小野寺 大)

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2023年2月9日のニュース