広島ドラ1・斉藤 1軍初ブルペンで大器の片りん見せた 黒田球団アドバイザー絶賛「無駄のないフォーム」

[ 2023年2月9日 05:00 ]

ブルペンで投げ込む斉藤(撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島のドラフト1位・斉藤優汰投手(18=苫小牧中央)が8日、1軍のキャンプ拠点・天福球場では初めてブルペン入りした。新井監督をはじめ、黒田博樹球団アドバイザー、松田元(はじめ)オーナーら多数の熱視線を注がれる中、捕手を立たせて25球を投げて大器の片りんを示した。前監督で本紙評論家に復帰した佐々岡真司氏(55)も見届けた。

 初めて“1軍ブルペン”に入ったように見えないほど、斉藤は落ち着いていた。緊張したそぶりもなく、自然体のまま、大勢のギャラリーの前で力強い投球を披露した。

 「スゴい人たちがたくさんいる中で、ワクワクして投げられた。投球のリリースまで、あまり力を入れずに、自然に体を動かすというのを意識した。自分の中では、うまく体を使って投げられたと思う」

 ホームベースの真後ろでは新井監督、松田オーナーが見守り、背後では黒田球団アドバイザー、横山投手コーチらも陣取り、注目を一身に浴びた。キャンプでは由宇を拠点にした第1クールに続く2度目のブルペン入り。伸びのある直球を25球投げ、いま持っている力をアピールした。

 さすが、ドラフト1位右腕だ。球威は申し分ないほど、抜群だった。日米通算203勝を誇る黒田球団アドバイザーには「無駄のないフォームで素晴らしいボールを投げていた。楽しみ」と絶賛された。新井監督も「スケールが大きな投手」と称した上で「大きく育ってほしいし、大きく育てたい」と金の卵に期待を寄せた。1軍で過ごしたのはウオーミングアップと投球練習の午前中だけで、午後からは2軍に再合流。半日だけの体験でも収穫があった。

 「ちょっとの時間だったが、1軍の人と一緒にできたのは自分にとっていい経験になる。ここで見たことを、自分の糧にしてこれからやっていきたい」

 自分の投球練習を終えても、すぐにはブルペンを後にしなかった。先輩たちの投げる姿を観察。特に森下の投球を食い入るように見つめ、捕手を立たせた状態でもスピンの利いた直球がミットに収まる様に感嘆した。「体の使い方のうまさというか、縦に体を使うのがスゴく上手なので、自分もああいう体の使い方ができれば」。目に焼き付けた光景を貴重な教材として大切に持ち帰った。(長谷川 凡記)

 ◇斉藤 優汰(さいとう・ゆうた)2004年(平16)5月27日生まれ、北海道岩見沢市出身の18歳。日の出小4年時に岩見沢日の出リトルタイガースで野球を始める。明成中では軟式野球部で2年秋に捕手から投手に転向。苫小牧中央では1年秋からベンチ入り。3年夏は南北海道大会準決勝で敗退。22年ドラフト1位で広島入り。1メートル89、91キロ。右投げ左打ち。

続きを表示

2023年2月9日のニュース