阪神・梅野　今季初の決勝打！　苦しんだ得点圏で“らしさ”全開　西純のため「自分が還すしかない」

セ・リーグ   阪神8-1巨人 （ 2022年5月1日    東京D ）

＜巨・神＞　6回、梅野は右前に勝ち越し適時打を放つ（投手・デラロサ）＝撮影・大森　寛明
Photo By スポニチ

　阪神・梅野が一気に勝利をたぐり寄せた。今季初登板で力投した西純の思いを誰よりもミットで受け止め、今季初の決勝打で応えた。

　「自分が（走者を）還すしかない場面だった。（西）純矢が粘り強く投げていたし、結果として出て良かったかなと思います」

　集中力を極限まで研ぎ澄ました。同点に追いついた6回、なお2死一、三塁。デラロサの151キロ直球をうまく右前へはじき返した。「しっかりコンタクトすることを心がけた。いい方向に打てた」。今季3打点目。適時打は初めてだった。昨季はチームトップの得点圏打率・321を誇っていたクラッチヒッターが4月終了までは同・154の低迷。昨季を思い起こさせる逆方向への快打で、波に乗るチームの勢いにうまく加勢した。

　開幕から不振。神宮や横浜での遠征中には試合前練習で矢野監督から直接指導も受け、ここ数試合はバットを寝かせ気味に構えるなど試行錯誤が続く。「バットがなかなか出てこないということもあったので。いまは少しでもコンパクトに出るようにやっています」。5度目の逆転勝ちの主役となり、女房役としても西純を引っ張った。

　「球の力をスゴく感じたし、それがあるからこそ得意のスプリット、変化球が生きてきた。次回登板も今日勝って学んだことが多いと思うので、いい方向につなげられるように」。6連勝のうち先発マスクは3戦連続の4度。やはり梅野が猛虎の扇の要だ。　（石崎　祥平）