阪神・西純「思うようにやって失敗した方が納得がいく」 キャンプから逃げない姿勢貫いた精神力

[ 2022年5月2日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8-1巨人 ( 2022年5月1日    東京D )

<巨・神>力投する西純(撮影・河野 光希)
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 【記者フリートーク】西純は危機感を募らせていた。今年2月。小雪が舞う日もあった高知県安芸市で覚悟を言葉にした。「クビと言われた時に自分がやりきったと思えるようなプロ野球生活を送りたい」。まだ高卒3年目でもロッテ・佐々木朗らの活躍を横目に、何かを変えなければ厳しい世界で生き残れないと痛感していた。

 昨年11月の秋季練習で野手投げに近いショートアームのテイクバックに変更。制球力向上を目的に春のキャンプを迎えるはずだった。1月下旬に新型コロナ陽性になって1日遅れでキャンプイン。影響は残り、積み上げてきた新フォームは振りだしに戻った。

 同僚に意見を聞くと「球の出どころが見にくい」と評価される一方で「迫力がなくなった」など賛否半々。ブルペンで制球を乱し、ストライクが入らない。周囲から同情され、冷たい視線にあっても「思うようにやって失敗した方が納得がいく」と逃げなかった。巨人に真っ向勝負で1四球。苦難を乗り越えた先に満面の笑みがあった。(阪神担当・石崎 祥平)

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2022年5月2日のニュース