4度目優勝の和歌山大は初の完全V!ノーサイン野球健在、金谷主将「粘り強く」全日本へ気合

[ 2022年5月2日 16:17 ]

近畿学生野球春季リーグ第5節第2日   和歌山大12-0神戸大 ( 2022年5月2日    南港中央 )

表彰式で近畿学生野球連盟・後藤忠彦理事長から優勝の表彰状を受ける和歌山大・金谷温宜主将
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 すでにリーグ優勝を決めていた和歌山大が神戸大を12―0(5回コールド)で圧倒し、勝ち点5をあげて、全日程を終えた。優勝は4度目だが全チームから勝ち点をあげる完全優勝は初めて。

 優勝決定は4月26日。和歌山大の試合はなく、和歌山・紀三井寺球場で練習中、奈良学園大が敗れ、2位以下5校の勝ち点3以下が確定して決まっていた。

 この日は試合前に表彰式があり、表彰状、優勝旗、優勝盾を受けて臨んだ。昨秋優勝の神戸大に持ち味を発揮しての大勝だった。

 1回裏は2死から3連続長短打で2点。2回裏は5安打、4四球に敵失もあって15人攻撃で9点をあげ、序盤で試合を決めてしまった。
 特徴の「ノーサイン野球」も健在だった。この日は大原弘監督(56)が所用で不在。それでも選手たち自身で試合の流れを読みながら、機動力を発揮していた。

 2―0の2回裏1死一、二塁では1ボール―1ストライクから二塁走者・岡悠貴(3年=和歌山商)がスタート、一塁走者・松田遼太(2年=履正社)もついて走る重盗の形になり、打者・柏田樹(4年=和歌山商)が打って左翼線に二塁打して2者を還した。

 次打者席にいた主将・金谷温宜(4年=創志学園)も「あれは二塁走者のスタートがそれほど良くなかったので打者は打ちにいったのでしょう。ランエンドヒットの形ですが、スタートが良ければ見送っていたかもしれません」とみていた。

 そう言う金谷も中前打でつなぎ一、三塁。捕手からの投手に返球する間に二塁を盗んだ(記録は盗塁)。「二塁手、遊撃手が前に出ていましたので」と相手のスキを突く見事な走塁だが、「常にボールから目を離すなと入学時からたたき込まれる。和歌山大の伝統です」と話した。

 全日本大学野球選手権(6月6日から7日間、神宮、東京ドーム)に向け、金谷は「レベルの上がったなかで、自分たちの野球がどれだけできるか。リーグ戦同様、粘り強く戦っていきたい」と気を引き締めた。 (内田 雅也)

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