広島 天敵・柳にまた零敗で3位転落 小園ついに打率セ最下位…佐々岡監督「起用法考えていかないと」

[ 2022年5月2日 05:30 ]

セ・リーグ   広島0-4中日 ( 2022年5月1日    バンテリンD )

<中・広>中日に連敗となり、ガックリの佐々岡監督(中央)ら広島ベンチ(撮影・椎名 航)
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 広島が中日戦で今季2度目の零敗を喫して3位に転落した。柳には7回無得点に抑えられ、昨季から17イニング連続無得点。2カード連続で負け越し、貯金は最大7から3にまで減少した。4位・中日にも1ゲーム差に迫られ、踏ん張りどころを迎えた。

 敵の尻上がりの投球は、裏を返せば打線が序盤に仕留めきれなかったのと同じである。柳には昨季6度対戦して防御率1・93に抑えられ、前回4月3日では完封負けを喫した。その天敵を攻略する糸口は見えていただけに、佐々岡監督も「あそこしかなかった」と思い返して悔しがった。

 制球が乱れている間がチャンスだった。初回2死一塁でマクブルームが2ストライクから四球を選ぶも、坂倉が二ゴロ凡退。2回は先頭・田中広の四球から1死一、二塁をつくりながら、玉村がバント失敗、堂林が空振り三振に倒れた。3回には失策が絡んで2死一、三塁と再三の好機に田中広が見逃し三振。相手が修正できるだけの時間を与え、4回以降は得点圏に走者を進められずに終わった。

 前回対戦で柳に完封負けを喫して以来となる今季2度目の零敗。指揮官が「初回と2回でしょう。四球でチャンスをくれて、何とか点を取りたかった」と振り返れば、朝山打撃コーチも「そこまで良くなったように感じた。あそこで1本が出るのと出ないのとでは流れが変わってくる」と口をそろえた。

 今回の中日3連戦で計3得点。打線が下降線に入りつつある中、小園の深刻さが際立つ。復調を待ち続けて開幕から1カ月以上が過ぎ、22打席連続無安打でリーグ最低の打率・153まで落ちた。「この壁を乗り越えてほしい」と何度も繰り返してきた指揮官が「(起用法を)考えていかないといけない」と言及したように、不振に目を背けられないところまで来た。チームが踏ん張りどころを迎えている以上、小園の先発落ちも選択肢の一つとなっている。

 一時は単独首位に立っていたはずが、振り返れば4位・中日が1ゲーム差にまで迫ってきた。5位・DeNA、6位・阪神に無傷の貯金11を誇りながら、他3チームには借金8と力負けが続く。あす3日からは本拠地で首位・巨人との3連戦。こいのぼりの季節に正念場が訪れている。(河合 洋介)

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2022年5月2日のニュース