日本ハム1位・伊藤 デビュー戦は13日紅白戦先発に内定 キャンプ初ブルペンでは肝っ玉ぶり見せつけた

[ 2021年2月3日 05:30 ]

ブルペンで投げ込む伊藤(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムのドラフト1位・伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)が2日、沖縄・名護キャンプ2日目に初めてブルペン投球を行った。最速155キロの即戦力右腕は、6~7割の力の入れ具合ながら7種類の変化球を交えて52球。直球の質、変化球の切れに絶賛の声が相次いだ。また、注目のデビュー戦は、13日の紅白戦(名護)での先発に内定した。

 上沢、吉田らが並んだ春季キャンプ初ブルペン。捕手の後ろには栗山監督や投手コーチが勢ぞろいだ。通常のルーキーなら緊張してしまう状況だったが、伊藤は肝っ玉ぶりを見せつけた。

 「もう自分の投球をするだけ。しっかりゾーンに入れた。いろんな球種を確認できたので良かった」。持ち味の直球に7色の変化球。雨中のブルペンは鮮やかな球種で彩られた。

 即戦力らしいこだわりが詰まった。初球は「肘の高さをキープしたい」との理由で必ずカーブから入る。「より直球に近い状態で投げたい」との理由で変化球を連続で投げることはなく、変化球の間には必ず直球を挟んで投球。投球練習の締めは「自分が得意としている球。これからも一番大事にしていかないといけない球」という内角直球を投げ込んだ。投球練習終了後には足の踏み出し位置が真っすぐかどうかを確かめるためにトンボを置き、自身のスマホで写真撮影して確認用に撮りためているという。

 球を受けた清水は「やっぱりドラフト1位だなと思った」と納得の表情。「直球は縦回転でメチャクチャきれい。カットボールが得意と本人は言っていたけど、他の変化球も精度が高くて凄い。ほぼ(構えた)ミットに来て制球もいい」と絶賛した。厚沢投手コーチは「荒木大輔コーチみたいな球を投げていた」と表現。その荒木投手コーチは「ボールの強さを感じさせてくれた。十分、1軍レベルのボールの強さがあった」とうなった。

 今後は打撃投手を経て、実戦デビューとなる見込みだ。「後は実際に打者に投げてみないと分からない。ブルペンでいくら気持ち良く投げても自己満足でしかないので」と伊藤。首脳陣は実戦を通じて先発、救援の適性を見極める方針で、まずは先発として実戦デビューすることになる。「伊藤大海、楽しみですね。いい感じできている」と言う栗山監督が、紅白戦でどの打者を伊藤にぶつけるかにも注目が集まる。注目のデビュー戦に向け、伊藤がさらに調整のペースを上げていく。(東尾 洋樹)

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2021年2月3日のニュース