巨人・藤岡ら14選手戦力外の背景 球団方針「発掘と育成」「残すのは選手にとって不幸」

[ 2020年11月2日 17:43 ]

巨人の藤岡貴裕投手
Photo By スポニチ

 巨人は2日、藤岡貴裕投手(31)、田原誠次投手(31)、村上海斗外野手(25)、加藤脩平外野手(21)の支配下4選手と育成10選手に来季の契約を結ばないことを伝えた。

 今ドラフトでは、育成枠も含めてドラフト史上最多となる19人(支配下7選手、育成12選手)の指名を敢行。球団が掲げた「発掘と育成の元年」というテーマを明確に打ち出した形だ。大塚淳弘球団副代表編成担当は「血の入れ替えが必要。3年後、4年後のドラフト1位を育成で指名した」と説明している。

 1990年代から2000年代にかけて、他球団の大物選手をFAなどで次々に獲得。常勝軍団の宿命だが、戦力バランスを崩して低迷した時もあった。球団は近年、育成に舵(かじ)を切り、昨季以前に育成から2桁背番号を勝ち取った増田大や松原は1軍に定着。首位独走を支える戦力に成長した。

 今季は12球団最多の5人を育成から支配下に昇格させた。今年8月1日には、異例のシーズン中の人事を敢行。1、2軍コーチやスカウト経験もある井上3軍監督を、空席だったファームディレクターのポストに起用した。伸びしろのある選手を見極めるためで、大塚副代表は「力のない選手は早めに入れ替える。残すのは選手にとっては不幸だと思う」と話していた。

 弱肉強食の厳しいプロ野球界で正当な方針だ。3軍戦を戦うための要因として残るならば、若く選択肢の多いうちに別の道を示すのも、選手のためを思えば親心と言える。

続きを表示

この記事のフォト

2020年11月2日のニュース