ソフトバンク・内川 2軍最終戦でファンに別れ「地元九州の球団で最後迎えたいとの思いかなわず」

[ 2020年11月2日 05:30 ]

ウエスタン・リーグ   ソフトバンク5―1阪神 ( 2020年11月1日    タマホームスタジアム築後 )

<ソ・神>試合後、ファンに挨拶する内川(撮影・中村 達也)
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 さらば背番号1。今季限りでソフトバンクを退団する内川聖一内野手(38)が1日、ウエスタン・リーグ最終戦の阪神戦(タマスタ筑後)に出場し、涙をこらえながらファンに別れを告げた。

 現役続行の意思も強調。首位打者2度、現役最多2171安打の実績を持つヒットメーカーは、今季1軍出場がなかったホークスを離れ、新天地を求める。

 マウンド側からバックネット裏へ向けられた1本のセンターマイク。タマスタ筑後でのウエスタン・リーグ最終戦セレモニーに、内川は、まず笑顔で立った。ほどなく「いろんな思いを思い出してしまって」と目を潤ませた。ごまかしつつ、胸を張って退団報告と現役続行への思いを明かした。

 「今日でソフトバンクホークスのユニホームを着るのは最後になります。僕としては地元九州の球団で最後を迎えたいとの思いでやってきたが、残念ながらかなわなかった。1軍で1打席もチャンスをもらえなかった。自分の中で野球をやめる決心がつかなかった」

 プロ20年目の今季はチーム在籍10年目で初の2軍スタート。ウエスタン・リーグでは42試合に出場、打率・327。最後までリーグ制覇した1軍に呼ばれることはなく、無念さもにじんだ。「悔しい、というか僕がコントロールできるところではない。判断をする監督、コーチ、首脳陣の判断が“内川を1軍に”とならなかったのは残念だと思う。やるだけのことはやったし、もう、これ以上、やることはない」。10月中旬、球団に退団を申し入れた。

 この日のソフトバンクでのラストゲームでは「3番・一塁」で出場。3度の一ゴロを難なくさばいたが、バットでは中直、遊ゴロ。5回の第3打席、四球で苦笑いして一塁へ向かい、代走を送られるとヘルメットを脱いで声援に応えた。

 「今日ノーヒット。余計にやめられなくなった。ヒットを打つ喜び、打席の緊張感。続きがあると思うとまだワクワクする。来年、違うユニホームで“内川が必要だ”と言ってくれる球団が出てきてくれればと祈っています」。4度のリーグ優勝、6度の日本一に貢献し現役最多の2171安打。新天地を求め鷹のユニホームを脱ぐ。

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2020年11月2日のニュース