巨人・畠 プロ初完封!脱力投法で被安打3 日本シリーズも「投げられるよう頑張ります」

[ 2020年11月2日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―0ヤクルト ( 2020年11月1日    東京D )

<巨・ヤ>岸田のインタビューを正座して聞く畠 (撮影・森沢裕)
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 とてもプロ初完封した選手とは思えない。「うれしいでーす!最高でーす!」とお立ち台で絶叫した巨人・畠は、続けて行われた女房役の岸田のインタビューは苦言を呈されることを予想し、グラウンドに正座して聞いた。めったに見ることのない珍しい姿に、場内は笑いに包まれた。

 「9回はノーアウトから四球で、次の打者を追い込んで、低めのボール球を投げてほしかったんですけれど、高めに浮いてきて“何してんねん、畠さん”って」。後輩の指摘に申し訳なさそうに頭を下げ、再び笑いを誘った。

 8回までは文句なしの投球だった。直球は最速152キロで変化球も好調。宮本投手チーフコーチから5回終了後に「ゼロを目指していけ」とハッパを掛けられ、ギアを上げた。9回を3安打無失点。今季から投球時に左足を上げた際、両腕をダラリと下げてから投げる「脱力フォーム」で成長中の右腕は「9回投げきるのは体力を使うなと。菅野さんは凄いなと」と笑った。

 4年目での初完投が初完封。今季、チームの完投は菅野に次いで2人目だ。日本シリーズの先発は、その菅野が初戦を任されることが濃厚で、戸郷の先発枠入りも有力。残り3枠をサンチェス、高橋、今村と争う構図で「これからの試合もアピールして(日本シリーズで)投げられるよう頑張ります」と誓った。

 原監督は畠について「何も言うことないですね。もう“焼きごて”で忘れないでほしい」と好投したフォームを体に「刻印」することを希望。日本シリーズの先発枠にも刻まれるべく好投を続ける。(青森 正宣)

 ◆畠 世周(はたけ・せいしゅう)1994年(平6)5月31日生まれ、広島県出身の26歳。近大福山から近大を経て16年ドラフト2位で巨人入り。1年目の17年に6勝を挙げたが、昨年は右肘の手術を受けて未勝利に終わった。通算38試合で12勝9敗、防御率3.37。1メートル86、82キロ。右投げ左打ち。

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