“松坂世代”39歳の「覚悟」 楽天・渡辺直、球団初兼任コーチ就任「やれることは全部やりたい」

[ 2019年10月29日 15:23 ]

39歳の誕生日に報道陣から取材を受ける楽天・渡辺直人
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 10月15日は、楽天・渡辺直人内野手にとって39回目の誕生日だった。「年はとりたくないけどね」とおどけた後に「気持ちも新たに頑張ります。テーマは“覚悟”です」と表情を引き締めた。30台ラストイヤーとなる来季は「選手兼1軍打撃コーチ」という立場で迎える。

 球団では、兼任コーチは過去に前例がないが「石井GMから、僕の持っている野球観を選手たちに伝えてほしい、という話をしてもらった」と経緯を説明。技術指導はもちろん、試合中に状況に応じた打撃のアドバイスを担うことになる。兼任コーチ就任を打診された際、即決で受諾したという。「もちろん選手一本でやりたいという気持ちはありましたよ。でも、人生は一度きり。やれることは全部やりたい。球団では前例のないチャレンジ。簡単ではないと思うけど、難しいことに挑戦するのは嫌いじゃない。むしろ、好きなんで」。いかにも渡辺直らしいなと感じた。

 今年7月に右足首の手術を受けた。シーズン後半、チームの力になれなかった悔しさを抱きながら懸命にリハビリを続け「今は8、9割の力で動けるようになった」という。指導者としてのキャリアをスタートさせる一方で、選手としてもチームに貢献したいという気持ちは強い。「三木監督が求めるものに自分がどうやって貢献していくか。もう来シーズンは始まっている。競争の中にいたい。自分が持っているものを全て出し切る覚悟を持ってやりたい」。

 兼任コーチの1日は長い。10月28日に終了した秋季練習では、まずは自身の練習に時間に費やし、そのまま休む間もなく若手の指導を行うというタイムスケジュール。選手の居残りメニューを最後まで見届けると、コーチミーティングに参加。まだ慣れないことも多く「コーチってずっと立っているから、腰が痛くなる。体を動かしている方が全然楽です」と苦笑いを浮かべる。

 1980年生まれの「松坂世代」だ。松坂大輔や藤川球児、和田毅、久保裕也は現役でプレーしているが、同世代の多くがユニホームを脱いだ。それでも渡辺直は「まだまだうまくなりたい。その情熱は大事にしたい」と目を輝かせる。世間では「おじさん」と言われる年齢だが「野球小僧」という言葉がよく似合う。(記者コラム・重光 晋太郎)

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