甲子園38日ぶり勝った〜!阪神・福留走った 悪送球の間に…一気“3ラン”

[ 2018年9月2日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8―3DeNA ( 2018年9月1日    甲子園 )

<神・D>5回無死一、三塁、福留は左中間へ2点二塁打を放ち、敵失の間に激走して一気に生還(撮影・北條 貴史)
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 阪神・福留が走った、走った!!1日のDeNA戦(甲子園)。左中間を鋭いライナーで真っ二つに切り裂いた。2―3の5回、無死一、三塁で逆転の2点二塁打だ。しかし、それだけでは終わらない。送球間に三進すると、遊撃・大和からのバックホームが逸れるのをみて、一気に本塁へ突入。“3点弾”とした。

 「はい、疲れました。まだまだ走れます。本塁までとは思わなかったですが、ただ、しんどかったですね」

 スポニチ調べでは16秒59でのベース一周。41歳ベテランが必死で走る姿にベンチは沸き上がり、スタンドからも拍手喝采だ。間違いなく甲子園の空気が変わった瞬間だった。

 初回に左前適時打を放ち、7回には右翼席へ正真正銘弾となる13号ソロ。ここでは、22秒03を要してゆっくりとダイヤモンドを一周した。8回の打席では三塁打が出れば3度目のサイクル安打だったが、空振り三振。「狙っていません。三塁まで走る体力がありませんでした」と笑った。

 この日、試合前のミーティングから福留は激しかった。長期ロードから甲子園に戻ってきて3連敗。本拠地では7月25日の広島戦以来、勝てていない。熱い言葉でチームメートを鼓舞していた。

 「こういうときだからこそ(普段より)気持ちを前に出していこうと。勝てなくて暗くなりがちだけど、全員に明るくいこうと言っていた。キャプテンという立場を授かっているんで。プレーするのは選手。誰も助けてくれない。そう言った以上は自分もやらないといけないからね」

 初回の先制打のあと、一塁ベースで珍しくガッツポーズをつくった。そんな行動もベンチを鼓舞するのが狙いだった。「シーズンを通して悪いときだってあるけど、やっていかないと。月も変わって、いい流れは来ると思ってやっていた」

 先制、逆転、ダメ押し。8月12日のDeNA戦以来となる猛打賞での4打点で、甲子園に38日ぶり六甲おろしの大合唱。「疲れました。明日、いなくても探さないで下さい」。最後はジョークを飛ばしてロッカールームへ。その背中はいつも以上に大きくみえた。

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2018年9月2日のニュース