広島M15!大瀬良が両リーグ最速15勝 最強ツバメキラー無傷10連勝

[ 2018年9月2日 05:30 ]

セ・リーグ   広島8―3ヤクルト ( 2018年9月1日    神宮 )

<ヤ・広>6回、躍動感あふれるフォームで山田哲を三振に斬る広島・大瀬良 (撮影・白鳥 佳樹)
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 広島・大瀬良大地投手(27)が1日、ヤクルト戦に先発し7回2安打1失点の好投で、両リーグ最速で15勝目を挙げた。降雨中断を繰り返す展開の中で、集中力を切らさず、5回には自らスクイズも成功させてヤクルトを相手には入団から無傷の10連勝。チームは5連勝で12球団最速の70勝目を飾り、優勝マジックを15とした。

 これぞ水を得た鯉とばかりに大瀬良が跳びはねた。4回先頭の青木はフォーク。6回2死の山田哲と、7回先頭バレンティンはともに高め直球で。ヤクルトが誇る強打者を空振り三振に仕留め、勢いのまま何度もマウンド上で跳ね上がった。

 「相手のカラシティー投手も素晴らしい投球をしていた。何とか負けないようにと思って投げていました」

 故津田恒実投手も背負い、自ら目標としていた背番号14を上回る、自身初で両リーグ最速となる15勝目。チームには12球団最速の70勝をもたらし、3連覇へのマジックも15と減らした。堂々の7回2安打1失点。唯一の失点も5回、味方の失策で許した走者を還されたもので自責点はゼロ。両リーグトップの防御率は2・21まで減らし、最多勝との2冠も射程圏内に入れた。

 初回1死、5回無死一、二塁と味方攻撃中2度、計32分の中断にも動じなかった。「なかなか何回も中断しながら投げることはない。周りの環境に流されないよう、しっかり準備した」。2度目の再開直後には1死一、三塁で打席に立ち、一塁前へセーフティースクイズを見事に決めて、貴重な追加点も自ら挙げてみせた。

 ツバメ党には憎らしい存在に違いない。これでヤクルト戦は入団後、21試合で負けなし10連勝。今季も3戦全勝と圧倒的な相性の良さを誇る。リーグ2連覇を果たしながら、日本シリーズ進出を逃した昨年は、CSファイナルSでDeNAに不覚を取った。ポストシーズンでも激突する可能性がある相手に、右腕の絶対的な存在感は頼もしい限りだ。

 直球とカットボールに頼り切っていた以前の投球スタイルからは完全に脱却した。「一つ一つの球種への信用度が上がっている」と自ら好調の要因を分析。幅が広がり相手に的を絞らせなくなった。

 「何とかマジックを減らすことができている。ファンの皆さんと一緒に頑張っていきたい」。再びヤクルトに貯金を吐き出させ、リーグの貯金を独占。リーグ3連覇を完全優勝で飾るべく、赤ヘルは9月も止まらない。

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