マドンナジャパン 敵なしV6 W杯30連勝で決めた

[ 2018年9月2日 05:30 ]

第8回WBSC女子野球ワールドカップ決勝   日本6―0台湾 ( 2018年8月31日    米フロリダ州ビエラ )

<日本・台湾>金メダルを掲げる里(前列左)らマドンナジャパンの選手たち。右端は橘田監督、後列右から2人目は川端
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 第8回WBSC女子野球ワールドカップ(W杯)は31日(日本時間1日)、決勝が行われ、侍ジャパン女子代表「マドンナジャパン」が台湾に6―0で快勝し、6大会連続6度目の優勝を果たした。日本はこれでW杯30連勝。5回無失点で今大会3勝目を挙げたエースの里綾実投手(28=愛知ディオーネ)が3大会連続でMVPに選ばれた。

 楽なマウンドではなかったが、女王は耐えしのいだ。2回無死一、二塁のピンチ。7番の右打者にフルカウントとなり、里の真骨頂が出た。内角のボールゾーンから、鋭く曲がり見逃し三振。後続も中飛と二ゴロで抑えた。4回まで毎回安打で走者を出しながら、5回無失点でつないだ。

 「変化球で打ち損じさせて、というイメージでした。うれしいので泣くつもりはなかったけど、いろんな思いがこみ上げてきて…」

 涙が止まらなかった。W杯は必ず現地で応援してきた父・一郎さん(60)の姿がない。昨年3月、脳出血で倒れた。半年間の入院を経て、右半身のリハビリが続く。この日朝、「あやみ、がんばれ。ふんばれ日本」と書いたメモを撮影した画像が携帯電話に届いた。「うまくないのですが、手書きで“がんばれ”と」。家族は奄美大島の自宅でテレビ観戦。貫禄の3勝目で、大会通じ防御率0・37で3大会連続MVPに。名実ともに女子野球の頂点に立った。

 強い気持ちだけでなく、高い技術も示した。武器のカーブは抜いた球ではなく、鋭く回転をかけるパワーカーブ系。今大会導入されたデータ計測で、メジャー平均の1分間2300回転を上回る平均2400回転をマークし、最高で2583回転に達した。カーブに限れば、メジャー最強左腕カーショー(ドジャース)の平均2455回転や、大谷(エンゼルス)の同2363回転に匹敵する。「変化球は回転が多くかかる方が曲がる。常に心掛けてイメージしている」。直球も120キロ前後ながら、1分間2200回転はメジャー平均と遜色ない。

 「世界のレベルは上がっている。女子野球が広まるためにも、もっと上がればと思う」。史上初の6連覇の立役者となった里はさらに続けた。「機会があれば男子プロにも挑戦したい。世界のオールスターをつくって、男子チームと対戦したりしてみたい」と壮大な野望も口にした。技術という裏付けを自信に、力強い言葉だった。(米フロリダ州ビエラ・奥田 秀樹通信員)

 ▼駒大・大倉孝一監督(元女子代表監督。08年大会での初制覇など過去4度の優勝に導く)20連覇ぐらいすると思っている。歴史がつながったのはうれしい。

 ◆里 綾実(さと・あやみ)1989年(平元)12月21日生まれ、鹿児島県奄美大島出身の28歳。神村学園3年で全国優勝。尚美学園大卒業後、福知山成美高コーチを経て13年から女子野球のレイア。15年からはディオーネでプレー。W杯は10年から5大会連続出場で、3大会連続MVP。1メートル66。右投げ右打ち。

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