【鹿児島】鹿児島城西、大迫先輩ばり勝負強さ 主砲・宮脇4安打3打点

[ 2018年7月12日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念鹿児島大会2回戦   鹿児島城西6―1奄美 ( 2018年7月11日    県立鴨池 )

初回2死三塁、佐々木監督(左)の前で中前適時打を放つ鹿児島城西・宮脇(撮影・岡田 丈靖)
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 第100回全国高校野球選手権記念大会(8月5日から17日間、甲子園)の地方大会は11日、27大会208試合が行われた。鹿児島大会では、サッカーのワールドカップ日本代表FW大迫勇也(28)の母校、鹿児島城西が奄美を6―1で下した。ダイエー(現ソフトバンク)などで活躍し、1月に就任した佐々木誠監督(52)が夏の初陣を白星で飾った。12日は35大会258試合が行われる。

 球児のように屈託のない笑顔だ。佐々木監督が夏の初陣を飾った。先制しながら突き放せない、苦しい展開を乗り越え、「久しぶりの高校野球。一つ勝つことがこんなにしんどいんだなと思った」と胸をなで下ろした。

 4番に抜てきされた宮脇が、半端ないフルスイングで窮地を救った。1―1の5回1死一、二塁。中堅左へ勝ち越しの2点三塁打。送球がそれる間に、そのまま4点目のホームを踏んだ。初回の先制中前打を含め、5打数4安打3打点。サッカーW杯で日本中を熱狂させた同校OBの大迫にちなんで「宮脇、半端ないって!」の声もスタンドから飛んだ。

 今年1月に佐々木監督の就任が決まると、宮脇はインターネットで現役時代の動画をチェック。プロ通算1599安打のシュアな打撃と俊足に魅せられた。「憧れの選手は佐々木誠です」と目を輝かせる。直接会うまでは「怖くて厳しそう」とのイメージを抱いていた。その監督から「ホームランか、三振でいいぞ」と半端なしのスイングを助言された。

 これで飛距離が伸びた。昨年まで「2本ぐらい」だった本塁打が「7、8本」まで増え、打順は8番から4番に昇格。「思いっきり野球をやらせてくれる。感謝しています」と、今ではすっかり指揮官に心酔している。

 学校で話題の中心はもちろんサッカー部だ。学校関係者からのエールも「半端ない、野球部になれ」だった。佐々木監督は「そう言われるように頑張ります」と笑う。下馬評を覆したサッカー日本代表と同様に、この夏は春夏通じて初の甲子園を決めて、周囲を驚かせてみせる。 (杉浦 友樹)

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