ソフトBバンデン Vへ万全!復活勝 通算16勝1敗負けない男が切り札に

[ 2016年9月19日 05:30 ]

<ソ・オ>勝利しハイタッチする(左から)工藤監督、東浜、バンデンハーク、松田、カニザレス

パ・リーグ ソフトバンク8―5オリックス

(9月18日 ヤフオクD)
 2位・日本ハムとしのぎを削るシーズン最終盤で、頼もしい右腕が帰ってきた。ソフトバンクのバンデンハークが3カ月半ぶりの1軍マウンドで6回6安打2失点。5月24日のオリックス戦(ヤフオクドーム)以来の白星を挙げた。

 「ここまで戻ってくるには長い旅に感じた。みんなと一緒に野球ができるのは幸せだし、今日の投球は満足している」

 初回、先頭の糸井にいきなり左前打を許し、二盗を決められ無死二塁とされた。それでも慌てたりしない。宗を151キロ直球、好調の吉田正を122キロナックルカーブでともに空振り三振に斬ると波に乗る。5回の予定を上回る6回91球。最速152キロをマークし、7三振を奪った。

 5月10日のロッテ戦(同)で昨季デビュー以来14連勝。初登板からのプロ野球新記録と外国人投手最多連勝を同時達成した。だが、同17日の日本ハム戦(北九州)は7失点KOで来日初黒星。6月1日に出場選手登録を抹消された。痛めていたのは左股関節。上体の強さが目立つ多くの外国人投手とは一線を画し、下半身を使って投げる右腕の生命線だ。「何度も逆戻りした」と治癒と再発を繰り返した。この日は試合後のお立ち台に姿がなかったが、それは治療の時間を確保するためでもあった。

 工藤監督にとっては賭けだった。2軍でもう1試合、100球をメドに投げさせた後に起用する計画だった。決断は吉と出て、今季7度目の4連勝。日本ハムが勝ったためマジック再点灯はならなかったが、右腕の復帰は心強い。指揮官は好調時と比較して「大きな変化はなかった。あのままいってもらえれば、大丈夫」とうなずいた。

 リハビリを支えたアナ夫人が見守る中、復活を遂げた右腕は「優勝までしっかり頑張りたい」と力を込めた。次回は中6日で25日の西武戦(西武プリンス)が有力で、この日100球だった球数制限も解かれる予定。来日通算16勝1敗の「負けない男」が首位死守の切り札となる。 (福浦 健太郎)

 ▼ソフトバンク・東浜(4月29日以来の中継ぎで2回無失点)どういうポジションでもチームの力になれるのが一番。

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