金本監督 鳥谷スタメン復帰はショート!「三塁転向」頭になし

[ 2016年7月26日 06:00 ]

広島から帰阪する金本監督

 スタメン復帰は「ショート」で―。阪神の金本知憲監督(48)が25日、24日の広島戦(マツダ)で連続フルイニング出場が667試合でストップした鳥谷敬内野手(35)の今後の起用法について、現時点では他のポジションにコンバートする考えが無いことを示唆した。一部では三塁転向などが取り沙汰されているが、あくまで遊撃手としての完全復調を待つ構えだ。

 連続試合フルイニング出場が止まったからと言って、金本阪神の構想は揺るがない。一部のファンや評論家などの間でコンバート案が取り沙汰されても、現時点で金本監督にその考えはない。鳥谷はあくまでショートのレギュラー―。この日、その方針を示唆した。

 「あれ(三塁ノック)はスローの練習。捕手(の選手も)とかもやっているやろ。久慈(内野守備走塁コーチに)に聞いてみてよ」

 24日の広島戦の試合前練習中、鳥谷は三塁の守備位置に就いてノックを受けていた。まさか、コンバートの伏線か…。ざわついた報道陣をなだめるように、意図を説明した。そして久慈コーチも「ショートしかやらないと思うよ。監督が決めたことに従うし、監督が言ったことがすべてでしょう」と指揮官の言葉を補完した。

 「(鳥谷本人との話し合いの中で守備位置の話は)ないないない」

 記録を止めるにあたり、金本監督はこれまでに鳥谷と二度三度と話し合いを重ねてきた。ただ、その席上でも守備位置の話は出ていなかった。順序立てて考えれば、連続試合フルイニング出場を止める前にコンバート案などを検討し、記録を継続する道を模索する手もあったはず。その過程が無かったということは、現時点での構想として鳥谷をショート以外で起用する考えが無いという意味にも受け取れる。

 鳥谷の先発復帰時期について、「周りの状態にもよるし。彼自身のモチベーションとか迷いとか。それはもう見ながら」とメドを立てている。一度、決断を下したからには、万全の状態でグラウンドに戻ってきてもらう。そうでないと、記録を途切れさせた意味がない。キャプテンの復調を待つ間は、24日に先発した大和や、「迷った」という北條らを遊撃で先発起用していく方針だ。

 ただ、それはあくまで暫定措置。先発から外したといっても鳥谷が金本阪神の主力の一角であることは間違いない。西岡が故障離脱した今、福留、ゴメスとともに、一層、チームの先頭に立ってもらわなければいけない存在。本来の姿を取り戻した「ショート鳥谷」がスタメンに帰ってくる日を、ファンも指揮官も心待ちにしている。

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2016年7月26日のニュース