“飲み慣れた男”青柳 ヤクルト飲み込む!28日先発濃厚

[ 2016年7月26日 07:00 ]

リラックスした表情で練習を行う青柳

 宿命付けられていたのかもしれない。28日のヤクルト戦(甲子園)で先発濃厚な阪神の青柳に、“恩返し”へ格好の舞台が準備された。

 「(相手は)すごく良い打線という印象。右も左も良い打者が揃っている。なんとか抑えたい」

 切っても切れない縁がある。母・利香さんは神奈川県内でヤクルトレディとして勤務し、2歳年上の兄・勇輝さんも同社社員として働く。「兄もヤクルト勤務で、母もそうなので、本当にウチはヤクルト一家なんですよ。僕も3歳までヤクルトの託児所に預けられていましたし」

 そんな家庭事情から実家の冷蔵庫を開けると、ヤクルト飲料が常備されていた。1日1本の鉄則を守ったかは定かではないが、「よく飲んでましたね」と、実家暮らしだった川崎工科時代までは毎日のように摂り続け、現在1メートル81、84キロの肉体までたどり着いた。

 もちろん、会社先ではヤクルトファンが圧倒的多数らしく、利香さんも「会社の周りは阪神が勝つとシーンとなってて、私だけ喜んでいる感じです」と苦笑いを浮かべる。母も兄も完全アウェーになるが、それでも申し訳ないが、強心臓なルーキーは気に留めるそぶりすらない。

 「自分はまったく気にしないです。全然関係なく、抑えてやろうと思ってます。抑えたら家族も喜んでくれると思う」

 前回20日の巨人戦(甲子園)では5回2/3で4安打4失点。甲子園では通算3戦でいまだ白星がない。「意識することなくこれまで以上の投球をしたい」。この日は甲子園での指名練習に参加し、走り込みや遠投のメニューをすっきり消化した。ツバメ斬りで、チームにはびこる悪玉菌を一掃する快投を見せる。(久林 幸平)

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2016年7月26日のニュース