秋吉、セ史上初“鉄腕記録”へフル回転 気がかりは右打者被打率

[ 2016年7月26日 10:40 ]

ルーキーイヤーから投げまくっているヤクルトの秋吉

 ヤクルトの秋吉亮投手(27)が今季も救援でフル回転し、6月下旬からは急きょ守護神の重責を担っている。球宴出場も果たしたサイドスローが達成しそうな記録とデータから見えてきた課題に注目する。(記録課・志賀 喜幸)

 昨季は12球団トップで、チーム新記録となる74試合に登板。今季もここまで両リーグ最多の51試合と変わらぬ鉄腕ぶりを見せている。現在のペースで登板すると最終的には78試合まで届く計算。2年連続の70試合突破に加え、自身が作った球団記録を1年で塗り替える可能性も十分だ。

 2年連続70試合をクリアすると58、59年稲尾(西鉄)、09、10年の山口(巨)と摂津(ソ)、10、11年浅尾(中)、11、12年平野(オ)に次ぐ記録。2シーズン以上続けてリーグ最多登板なら、85~87年石本(近鉄)まで4人が達成した3年連続を筆頭に延べ23人目。チームでは03、04年五十嵐(現ソフトバンク)以来4人目だ。さらに、2年連続70試合以上でリーグ最多登板となれば、稲尾、摂津に次ぐ快挙でリーグ初となる。

 秋吉は、新人だった14年も61試合と3年続けて50試合超の奮闘も、年度別成績を見ると、防御率は14年から2・28→2・36→2・15と全て2点台前半。奪三振率も7・86→9・55→9・30と9以上を維持しており登板過多による疲労も見せずに力投している。

 しかし、気がかりなデータもある。それは左右打者別の被打率推移で、対左の・278→・230→・172に対し、対右は・164→・171→・255と、今季は得手不得手が逆転。苦手の左を克服しただけに、右への強さを取り戻せば、安定感に磨きがかかりそうだ。

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2016年7月26日のニュース