広島7連勝!無敗でキャンプ締め 緒方監督ニンマリ

[ 2016年2月29日 06:27 ]

小窪選手会長(手前)の一本締めで沖縄キャンプを終了した(左から)新井、緒方監督、黒田、丸、菊池

練習試合 広島6―1日本ハム

(2月28日 コザしんきん)
 広島は28日、練習試合・日本ハム戦(コザしんきん)に6―1で快勝。今春に行った対外試合の7戦全てに勝利を収め「無敗」のまま、春季キャンプを打ち上げた。緒方孝市監督(47)は、この時期の結果は度外視する方針だが、好調なチーム状態はナインの高い競争意識の表れ。悲願の25年ぶり優勝を目指すシーズンに向け、赤ヘル軍団が充実一途のキャンプを終えた。

 野球漬けの1カ月を振り返る緒方監督の顔には、充実の笑みが浮かんでいた。

 「若手、中堅の選手がチーム内の競争で刺激され、結果、内容ともにアピールしてくれた。個人の名を挙げることが難しい。それぐらいみんなが力を付けてくれたキャンプだった」

 大瀬良が右肘痛で開幕絶望となり、外野の一角を期待する鈴木も右太もも裏を痛め、本隊を離脱した。故障者は誤算だったが、逆にアクシデントが選手たちの競争を激化させた。チームの活性化という意味では十分に成果の出た春だった。

 最高の形で締めくくった。この日の日本ハムとの練習試合は先制点を奪い、投手陣がリードを守り切る理想の試合運びで快勝。今春キャンプ中に行った対外試合を7戦全勝で終えた。

 「結果は気にしない。今は個人の内容に気持ちを向けている。打線をどう機能させるかを考えているし、3月中旬から、勝ちを意識した試合になっていくと思う」

 試行錯誤の段階だけに結果は度外視。しかし本番前とはいえ「勝利」は重要な意味を持つ。1軍キャンプに参加する野手最年長の新井は「やっぱりオープン戦でも、練習試合でも、勝つことは気持ちいい」と話す。勝つことで結束力は高まり、シーズンに向けての好ムードは作られていく。

 助っ人にも競争原理は働く。この日、新外国人投手のジャクソン、ヘーゲンズが登板し、ともに1回無失点と好投。指揮官は「タイプが違うし、それぞれが面白い存在」と評価した。野手でも4番から並んだルナ、エルドレッド、プライディがそろって安打を放った。外国人について「(投打とも)2人になる可能性が高い」と構想を描くだけに、頭を悩ませる日々は続きそうだ。

 キャンプ最終日をもって藤井、中村祐の若手2投手の1軍離脱が決まった。今後は実戦の中で、シーズンに向けての戦力を絞り込んでいく。ナインに浸透する競争意識。高レベルの生存競争は、開幕直前まで続く。(桜井 克也)

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2016年2月29日のニュース