菅野「一新」ワンシーム多投 山田びっくり「ヤマ張らないと…」

[ 2016年2月29日 05:42 ]

<巨・ヤ>3回2死三塁、菅野が山田をワンシームで遊ゴロに抑える

オープン戦 巨人5―1ヤクルト

(2月28日 東京ドーム)
 「一新」した投球で雪辱だ。巨人・菅野智之投手(26)が28日、開幕戦(3月25日、東京ドーム)で対戦するヤクルトとのオープン戦に先発し、5回3安打無失点に抑えた。3年連続の開幕投手が確実なエースは「開幕前哨戦」で手の内を隠さずに全力投球。3年ぶりに解禁したワンシームで山田哲人内野手(23)を打ち取るなど、昨季はCSを含めて5戦全敗を喫した相手に進化した姿を見せつけた。

 146キロが沈みながら内角に食い込んだ。ホームべースのわずか手前。直球の軌道がシュート気味に変化した。0―0の3回2死三塁。菅野が山田に投じた初球だ。

 「あの1球が一番良かった。絶対あそこは内角のストレートを待っていると思った。内から落ちるような感じで(内角に)入ってくれた」。選択したのは3年ぶりに解禁したワンシームだった。直球待ちの打者のバットの芯を外す「魔球」で遊ゴロに。昨季トリプルスリーを達成し、自身も1本塁打を含む11打数4安打と打ち込まれた天敵を1球で打ち取った。先制のピンチを脱し「今までならスライダーで入っていたかもしれない」と振り返る。山田は「ある程度(ヤマを)張らないと簡単には打てない。詰まってゴロを打たされる」と驚きを隠せなかった。

 全75球中、実に3割を超える24球がワンシーム。直球16球、カットボール14球を上回った。このオフは指先だけでゴムチューブを引っ張るなど、直球を磨くために指先の力を徹底的に鍛え直した。約2キロの重いボールを指先で持ち上げる反復運動は、当初の50回から100回に増えた。試合終盤の握力低下防止も期待できる半面、14、15年に頼ってきたツーシームが引っ掛かり気味になったという。そこで縫い目に指をかけず、沿うように握るワンシームを選択。「発展途上だけど、フォークみたいに落ちるボールもあった。三振も取れるし、勝負球に使える」と手応えをつかんだ。

 昨季はヤクルトにCSを含めて5戦全敗。リーグ4連覇も阻止された。「昨年悔しい思いをした相手。いつも以上に気持ちが入った」。3・25開幕戦の前哨戦で、ワンシームの球筋を相手に教えることになるが「いずれは分かること。包み隠さずやろうと思った」と惜しみなく多投した。

 登板2日前。ジャイアンツ球場での練習後、報道陣に「バレンティンは出るんですか?」と聞くなど、イメージも膨らませた。初回、その主砲にはワンシームで追い込み、最後は148キロの直球で空振り三振。4回にもフォークで2打席連続空振り三振を奪った。いずれも外角低めに投げ込み「(ワンシームに)偏りすぎるのは怖い。アウトローという軸はブレないようにしたい」と投球の基本も忘れなかった。

 昨季チーム勝ち頭の13勝を挙げたマイコラスは右肩の張りで開幕に間に合わない見込み。高橋監督は「本人とも話さないといけない」と明言を避けたが、3年連続の開幕投手は確実だ。「昨年の開幕戦後から次の開幕戦も投げると思って取り組んできた。譲る気持ちはない」。最大の敵を5回無失点。エースに死角はない。(神田 佑)

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