和田「おかわり」3回0封 新球カット封印もピシャリ

[ 2016年2月29日 05:30 ]

<ソ・西>帰り際、笑顔でファンにサインする和田

練習試合 ソフトバンク3―1西武

(2月28日 アイビー)
 米球界から5年ぶりに復帰したソフトバンクの和田毅投手(35)が28日、完璧な仕上がりを披露した。西武との練習試合に先発し、3回1安打無失点。予定していた2イニングでは球数が足りず、急きょ1イニングを追加したが、3回をわずか25球で終えた。今季の初先発は、本拠開幕となる3月29日の西武戦が予想されるが、その相手に新球のツーシームを惜しみなく投じるなど、苦手意識を植え付けた。また、この日の勝利でチームは対外試合5戦5勝とした。

 想定外の事態だった。予定の2回を打者6人で完璧に抑えた和田だが、球数はたったの17球。調整というには少し、物足りなかった。首脳陣から「続投」の打診を受け、すぐにうなずいた。

 「西武打線が早打ちだったので(予定より)球数が少なくなって…」

 「おかわり」した3回は2死から水口に左前打を許したものの、けん制で刺した。昨季の本塁打王の中村ら主力不在とはいえ、打者9人に抑え25球の省エネ投球だった。

 内容も圧巻だった。初回。いきなり迎えたのは昨季プロ野球記録の年間216安打を放った秋山だった。カウント1ボール1ストライクからの3球目。内角へ138キロのツーシームを投げ込み狙い通りの一ゴロ。米国での4年間でマスターした新球を同一リーグで、しかも和田の今季初先発が有力な3月29日に対戦する相手のキーマンに、惜しげもなく投じ自らの手の内を明かしてみせた。

 「インコースにシュート気味に入ってきました。真っすぐだと思って打ちにいった」とは打ち取られた秋山の弁だ。相手に対応のヒントを与えることにもなりかねないが、和田は首を横に振る。「いい打者にはその反応をみたい」。日本球界トップクラスの打者を実験台にした上「向こうが(ツーシームがあると)考えてくれれば、こっちは攻める方。まだ投げていない球もありますよ」。もう一つの新球であるカットボールは意図的に隠し、本番での心理戦を楽しみにした。

 初回2死から、初対戦の森にはこの日最速となる144キロで空振り三振だ。「ストレートが手元で伸びてくる印象。球の出どころが分かりづらい。攻略するのはなかなか難しいと思う」と若き大砲に舌を巻かせたほど、代名詞の伸びる直球も健在。西武・福島孝二スコアラーは「直球は切れがあり、スライダーも速くて左打者にはツーシーム。どうしましょう」と苦笑いだ。

 「仕上がっているよ。何も問題はない」と工藤監督。それでも、5年ぶりに古巣へ戻ってきた背番号21は「より完璧な状態で開幕を迎えられるようにしたい」と意欲的。さらに伸びしろがあるとすればエースとして君臨した5年前に匹敵する活躍が期待できそうだ。(福浦 健太郎)

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