鳥谷、決めた!阪神“吉兆”竜7連破、過去3例V率100%

[ 2015年9月5日 05:30 ]

<中・神>中日を破りハイタッチをかわす鳥谷ら阪神ナイン

セ・リーグ 阪神3―0中日

(9月4日 ナゴヤD)
 打席に入った阪神・鳥谷は、極限まで集中力を高めていた。0―0で迎えた8回1死二塁。ネイラーの初球、133キロの外角チェンジアップを狙い打つ。三塁手の真横を痛烈に破る決勝二塁打。二塁ベース上に立つ主将の姿は、貫禄十分だった。

 「チャンスだったので、とりあえず初球から行こうと思っていた。(自身の結果より)最終的に(チームが)勝てればいいんでね」

 先発・メッセンジャーと、相手の助っ人右腕による息詰まる投手戦。和田監督もワンチャンスで勝負に出た。8回は先頭・藤井が四球で出塁。ここで代走に大和を起用した。「なるべく捕手は代えたくなかったが、何とか点を取りたかった。あそこは勝負を懸けた」。犠打をより確実に成功させるための策。これがはまって、鳥谷の快打を呼び込んだ。

 9月。名古屋の地では、昨季の嫌な思い出がよみがえる。首位・巨人に3・5ゲーム差の2位で迎えた、9月5日からの中日3連戦(ナゴヤドーム)。5日には49歳の山本昌に白星を献上するなど、敵地で3連敗を喫した。そのままズルズルと6連敗。一気に失速して優勝戦線から脱落した。しかし今季は、これで中日戦は7月9日(甲子園)から7連勝。2リーグ制以降では64、85、03年に中日戦7連勝以上をマークしているが、その3年はいずれもリーグVに輝いている。吉兆ともいえる白星をゲットした。

 和田監督にとっては、阪神の指揮官では歴代8位の藤村富美男氏に並ぶ266勝目となった。首位の座をキープして、残るは22試合。「(チームが)勝てば(それだけで)いいと思う」。11試合連続安打となった鳥谷は、勝利のたびに近づくゴールだけを見つめていた。

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