新怪物誕生!済美・安楽、2年生甲子園最速152キロ!!

[ 2013年3月27日 06:00 ]

<済美・広陵>延長13回裏1死満塁、サヨナラ勝ちに大喜びでベンチを飛び出す済美・安楽

第85回センバツ高校野球大会第5日2回戦 済美4―3広陵

(3月26日 甲子園)
 甲子園に新怪物が誕生した。済美(愛媛)の安楽(あんらく)智大投手(2年)が、第1試合の広陵(広島)戦で延長13回、232球を投げ抜き、チームのサヨナラ勝ちを呼び込んだ。初回には自己最速タイとなる152キロを計測し、2年生投手ではセンバツ史上初の150キロ超えをマーク。10安打を許しながら13奪三振の力投で、早くも来秋のドラフト1位候補に名乗りを上げた。

 スタンドがどよめいた。初回だ。安楽が先頭・下石に投じた5球目が150キロを計測。2年生ではセンバツ史上初の快挙だが、あいさつ代わりでしかなかった。2死三塁で4番・太田を迎え、その4球目。外角直球で空振り三振に斬ると、電光掲示板には152キロが表示された。

 「150キロを超えたいと思ってやってきた。152キロで三振を取れてうれしいですが、155キロに届かなかったので…」。3回にも152キロを記録するなど、この日は150キロ台を5度もマークした。それでも満足していない。球場表示で07年夏の仙台育英・佐藤(由規=ヤクルト)の155キロ超えを狙うからだ。

 球威が落ちてきた9回には3連打を浴びるなど、3点のリードを吐き出した。「8回まで100点。ただ、直球で押しすぎた」。延長10回に無死満塁と絶体絶命のピンチを迎えて、スイッチを切り替えた。市岡には2球連続スライダーを投げてから144キロ直球で見逃し三振。川瀬にも3球連続スライダーを見せ、最後は直球で一ゴロ併殺。延長13回、232球の熱投。マウンドは最後まで譲らなかった。

 道後温泉で有名な松山出身らしく、二人三脚で歩んできた上甲正典監督とは温泉仲間だ。湯船で将来を打ち明け、背中も流した。「おまえも160キロを目指せ」。花巻東の大谷(日本ハム)が岩手大会で160キロを計測した昨年7月19日に指揮官から言葉を掛けられた。どっしりとした下半身、柔軟性のある上半身。上半身の筋力トレーニングをほとんどしない一方で、練習では走り込みに明け暮れる。「監督さんに付いていけば間違いない」。160キロ、これが共通の夢になった。

 試合前夜、上甲監督に志願して打順は昨秋の8番から4番に昇格。6回、右翼フェンス直撃の先制2点二塁打を放ち、投打に強烈な光を放った。「強気に攻めることができた」。19日の練習試合で死球を受けた右脇腹は万全ではない。その中で見せた13奪三振。安楽の怪物伝説が幕を開けた。

 ≪マー君、大谷超えた≫安楽がスピードガンが普及した80年以降、センバツ最速にあと1キロと迫る152キロを計測した。センバツで150キロ以上を出した投手は安楽が10人目。ただ過去の9人は全て3年生で、2年生では安楽が初めて。なお、夏の甲子園の最速は01年日南学園・寺原の158キロだが、2年生で150キロ超えは05年の駒大苫小牧・田中と11年の花巻東・大谷が150キロを出したのみ。2年の春に152キロは頭一つ抜けている。

 ≪99年1回戦以来≫済美・安楽が232球、広陵・下石が219球を投げてともに完投した。対戦した両校の投手がともに200球超えは、99年1回戦(延長14回)で高田・松田が229球、高崎商・松本が210球を投げて以来。

 ◆安楽 智大(あんらく・ともひろ)

 ☆生まれ、サイズ 1996年(平8)11月4日、愛媛県生まれの16歳。1メートル87、85キロ。右投げ左打ち。遠投110メートル、50メートルは6秒5。握力は右56キロ、左40キロ。

 ☆球歴 小2から野球を始め、道後中では松山クラブボーイズに所属し、2年夏に県大会準優勝。済美では1年夏から登板。昨秋の四国大会準決勝、鳴門(徳島)戦では自己最速の152キロを計測し、8者連続を含む15奪三振。

 ☆趣味、特技 趣味は音楽鑑賞で、GReeeeNがお気に入り。バドミントンが特技。

 ☆好きな言葉 恩返し。夢は「いろいろな人に恩返しをできるようなプロ野球選手」。

 ☆好きな選手 ダルビッシュ(レンジャーズ)。尊敬する人は済美の上甲正典監督。

 ☆好きなタレント ダウンタウン。チームメートによれば「安楽はいつも笑いを取っている。ボケもツッコミも両方面白い」。

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