5校中4校が初戦突破!山形中央“東北魂”の全員野球

[ 2013年3月27日 13:55 ]

甲子園初勝利を挙げ、校歌を歌う山形中央ナイン

第85回選抜高校野球2回戦 山形中央6―2岩国商

(3月27日 甲子園)
 初めて甲子園の空に校歌を響かせた。春、夏を通じ甲子園初勝利を飾った山形中央・庄司監督は「子供たちが頑張ってくれた。メンバー以外の子も一丸に戦ってくれた。それが勝利につながったと思います」と喜びをかみしめた。

 先制された直後の5回、羽賀の左前打から無死一、二塁とすると8番・高橋和の中越え三塁打で逆転。さらに9番・高田が右越え三塁打が続き加点と下位打線が試合をひっくり返した。

 普段の練習と、努力。それが守備でも表れたのが逆転直後の6回だった。無死一塁から右前に抜けようかという二ゴロを佐藤大が好捕しアウトにすると、その隙に三進を狙った走者を一塁手・高橋凌が好送球でタッチアウトに仕留めた。「粘り強く、いい呼吸が合って、いいプレーが出たと思います」と指揮官。相手に反撃の流れを渡さないビッグプレーだった。

 今大会限定の「東北絆枠」で出場。早朝から学校周辺の民家の前で雪かきやゴミ拾いをこなすなど、地域との「つながり」を評価されて、大舞台への挑戦権を手に入れた。大会前「少しでも感動を与えられるようにプレーしたい」と話していた松沢主将。その言葉通り、ナインは常に全力プレーで、ひたむきに戦い、結果につなげた。

 これで今大会、東北から出場5校中4校が初戦を突破した。「私たちは東北の学校の戦いを見て感動し、力以上のものを出させてもらった。(次も)東北の学校として頑張っていきたい」(庄司監督)。それが被災地に勇気を与えると信じている。

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