入籍のマー君 愛の力で開幕へ120球 右背筋痛問題なし!

[ 2012年3月21日 06:00 ]

<D・楽>外野で力の入ったキャッチボールをする楽天・田中

オープン戦 楽天8-2DeNA

(3月20日 横浜)
 誓い新たに――。右背筋痛からの早期復帰を目指す楽天の田中将大投手(23)とタレントの里田まい(27)が20日、婚姻届を提出した。「大安吉日」となった同日午前に、里田が仙台市内の役所に提出した。田中はDeNAとのオープン戦が行われた横浜スタジアムでキャッチボールを再開。首脳陣に開幕戦となる30日のロッテ戦(Kスタ宮城)に予定通りに登板する強い意志を伝えた。

 午前11時30分。横浜スタジアムの外野グラウンドで、田中はフォームを確認しながらキャッチボールを再開した。同じく午前中、里田が仙台市内で婚姻届を提出。球団広報を通じ「あらためて身が引き締まる思いです。妻のため、そしてファンの皆さまのためにも、しっかりと準備を整えて、良いシーズンにしたいと思います」とコメントした。

 田中は18日のオリックスとの練習試合(草薙)で右背筋を痛め、わずか1回で降板。前日は千葉県内の病院で検査を受け、骨に異常はなかったものの、同行した熊原コンディショニングディレクター(CD)は「筋肉のところにダメージがある」と話していた。開幕直前にエースを襲った緊急事態。それでも、この日のキャッチボールでは120球以上を投じ、首脳陣に「開幕で投げます」と堂々宣言。熊原CDも症状は良好とし、「まだ確認が必要だが、今の状態なら大丈夫かな」と言及した。

 球団にとっては創設8年目で初の本拠地・Kスタ宮城での開幕戦。今季は昨年3月に発生した東日本大震災の「復興元年」でもある。オフの段階から開幕投手に内定していた田中にとっても、プロ6年目で自身初の大役で、栄誉あるマウンドへの思い入れは強い。患部の超音波治療などを終えて球場を出た右腕は「普通に投げられました」と短い言葉に決意をにじませた。

 今後の調整は21日の体の状態も見ながら決める予定。開幕戦での登板を見据えて23~25日の中日3連戦(ナゴヤドーム)中で調整登板する可能性について、佐藤投手コーチは「名古屋では投げない」と否定した上で、「能力があるわけだからブルペンで自分の球を投げられたら試合でも通用する」と今後のオープン戦で登板せず「ぶっつけ開幕」も示唆した。ただ、同時に「(田中と)“違和感があればやめよう”という話はした」とも語り、右腕のコンディションに細心の注意を払っていく方針だ。

 1月26日に結婚することを発表してからは、事あるたびに「結婚したから駄目になったと言われたくない。奥さんにもかわいそうなことになる」と言い続けてきた田中。心身ともに支えてくれた里田は、この日から「舞夫人」となった。

 男としてケジメはつけた。チーム、ファン、そして愛する新妻のためにも、3・30のマウンドだけは誰にも譲らない。譲れない。

 ◆田中 将大(たなか・まさひろ)1988年(昭63)11月1日、兵庫県伊丹市生まれの23歳。駒大苫小牧2年夏の甲子園で同校の連覇に貢献。3年夏は早実との決勝引き分け再試合に敗れて準優勝だった。06年の高校生ドラフトでは4球団が1巡目指名で競合した末、楽天に入団。1年目に11勝を挙げ新人王に輝いた。08年に北京五輪、09年に第2回WBCで日本代表に選出。昨季は自己最多の19勝を挙げ沢村賞を受賞した。1メートル88、93キロ。右投げ右打ち。

 ◆里田 まい(さとだ・まい)本名は里田舞。1984年(昭59)3月29日、札幌市生まれの27歳。札幌大谷時代はソフトテニス部で北海道大会準優勝。在学中に「モーニング娘。」オーディションを2度受けたが辞退、落選。01年に「カントリー娘。」オーディションに合格した。フジテレビ系「クイズ!ヘキサゴン2」での珍解答で「おバカタレント」としてブレーク。07年に共演者のスザンヌ、木下優樹菜とユニット「Pabo」を結成。昨年11月に解散後は再びソロで活動している。

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2012年3月21日のニュース