西武・今井 オリ森K斬り 初対戦で“前妻”に恩返し「西武の投手のことは何でも知っているのでケアした」

[ 2023年3月1日 05:30 ]

練習試合   西武1-0オリックス ( 2023年2月28日    SOKKEN )

<オ・西>西武先発・今井は安定の投球で3回無失点(撮影・井垣 忠夫))
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 視線の先にいるのは昨年と同じ。だが今年は女房役ではなく、左打席に立っている。西武・今井が今春では自身初の対外試合となるオリックスとの練習試合に先発。FA移籍した森を2打席連続三振に斬り「不思議な感覚。西武の投手のことは何でも知っているのでケアした」と笑った。

 初回1死の初対戦。初球はいきなり155キロをマークした。まだ2月。球場はどよめいた。フルカウントから投じた138キロのスライダーで空振り三振。2度目の対戦となった3回2死二塁では変化球3球で追い込み、決め球は今春に磨きをかけてきたカーブを選択した。もちろん森の頭には軌道がインプットされているが、右腕の切れが上回る。「キャッチャーなのでボールは分かっていると思うけど考えすぎないように投げた」と言った。

 この日は自身最速に3キロと迫る156キロも記録して3回2安打無失点。昨季は故障続きで9試合の登板に終わった右腕は4者連続を含む6三振も奪い「無四球で投げられたし、粘り負けしなかったのが一番良かった。変化球が良かった」と振り返った。投じた50球中、30球がスライダー、カーブなど変化球。もう直球だけが武器ではない。

 1月の自主トレはスポーツトレーナーの鴻江(こうのえ)寿治氏から助言を受け、下半身主導のフォームに挑戦。歩き方から姿勢を見直したことでリリースポイントなどフォームも安定し「良い方向に向かっている」と手応えをにじませる。16年ドラフト1位で入団も、昨季までの6シーズンで2桁勝利はなし。背番号11を48に変更して臨む23年。覚醒の予感が漂う。(福井 亮太)

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