大谷翔平 2回1/3無失点の貫禄投球 9年ぶり藤浪との投げ合いに「打席に立つ時を楽しみにしたい」

[ 2023年3月1日 07:18 ]

オープン戦   エンゼルスーアスレチックス ( 2023年2月28日    メサ )

オープン戦<アスレチックス・エンゼルス>力投する大谷(撮影・光山 貴大)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が28日(日本時間3月1日)、アスレチックスとのオープン戦で今季の実戦初登板を果たした。感覚を確かめるように丁寧に投球し、2回1/3を無安打無失点。登板後にキャンプ地を離れ、侍ジャパンに合流する右腕が世界一に向けて示した万全の仕上がりぶり。「打者がどうのこうのではなくて。全球種をまず投げてみるというのをできたので。基本的にどの球も良かったんじゃないかなと思いますし、そこそこ良かったんじゃないかなと思っています」と手応えを口にした。

 WBC本番に向け、そしてシーズンに向け、着実に調整段階を進めた。初回、先頭のケンプを中飛に打ち取ると、2番・ディアス、3番・ブラウンは変化球を軸に遊ゴロ、二飛。確実に打たせて取り、わずか7球で3者凡退に仕留めた。2回は先頭打者に四球を与えたものの、5番・ピーターソンをスライダーで空振り三振。6番・ラウレアーノをスプリットで落ち着いて遊ゴロに打ち取り、この回を終えた。

 「きょうはあんまり何も考えずに投げました。どちらかというと自分がどういう球を投げているかといところにフォーカスしていましたし。(カウント)3ー2だから、0-2だからシーズン中と同じように投げようとかじゃなくて、どのカウントでも自分が確かめたいと思って。最初の登板、いつもそんな感じなので。そういう感じで投げました」

 2回を終えて球数はわずか22球だったため、3回も続投。先頭のランゲリアーズをスプリットで空振り三振。1死からノダに四球を与えた時点で球数は34となり、調整登板を終了。直球の最速は98マイル(157・7キロ)だった。

 藤浪との投げ合いは過去3度。2012年3月21日の選抜大会1回戦、プロになってからは14年3月8日のオープン戦、同年7月19日の球宴第2戦と対戦している。18年の新人王、21年のMVP、さらに昨年は1918年にベーブ・ルースが記録して以来、104年ぶり2人目となる「2桁勝利、2桁本塁打」、史上初の「投打ダブル規定」を達成するなどメジャーで歴史を作り続ける大谷。藤浪について「直接はやっていないので、どんな球だったかは分からないですし、イニング間もあまり(相手投手の投球を)見ないタイプなので。今日も(ベンチの)裏にいってましたし」と言う。「実際に試合をやる時は僕も立つと思うので、その時を楽しみにしたいなと思います」と投手と打者との“直接対決”に思いをはせた。

 WBC本番前最後の実戦登板を終え、世界一に向けて調整する侍ジャパンに合流する。日の丸をつけて戦う重圧について「前日とかになってみないとそれは分からないですね。僕も経験したことがないので。経験したことがないことは予測では言えないかなと思います」と慎重に言葉を選んで話した。大谷はあくまでも自然体で日本へと向かう。

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