広島・新井監督 充実のキャンプ打ち上げ 坂倉成長に手応え「思っていたよりも、早く階段を上がっている」

[ 2023年3月1日 06:30 ]

広島・新井監督(左から4人目)を中心に全員で肩を組み、選手会長の大瀬良(中央)の音頭でキャンプを打ち上げた広島ナイン (撮影・奥 調)
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 広島は28日、沖縄での2次キャンプを打ち上げた。新井貴浩監督(46)は初めて臨んだ春の1カ月を「充実していた。アッという間だった」と総括。とりわけ、今季から捕手に専念する坂倉の成長を一番の収穫に挙げた。WBCに参戦する守護神・栗林の体調を考慮したリスクマネジメントにも言及。3月を迎え、開幕1軍を懸けたサバイバルは本格化する。

 快晴の沖縄・コザしんきんスタジアム。選手会長の大瀬良が円陣で締めのあいさつに立ち、1カ月間に及ぶ春季キャンプを打ち上げた。指揮官として初めて臨んだ新井監督は選手を注視し、頻繁にコミュニケーションを取る中で数多くの収穫を感じ取っていた。

 「ベテランやレギュラークラスは順調な仕上がり。最初はうまく対応できなかった若手野手も、2試合前(2月25日の巨人戦)からしっかりスイングできるようになったと感じる」

 中でも、指揮官を喜ばせたのが坂倉だ。持ち前の強打を生かすため、この2年は一塁や三塁を守ってきたが、今季は本職の捕手一本。当初はブランクの影響が懸念されたものの、練習や実戦をこなす中で技術を磨き、勘を取り戻しつつある。

 「私自身が思っていたよりも、早く階段を上がっているように見える。インサイドワークはこれからだけど、止める、捕る、投げることに関しては上々のスタートを切れたんじゃないかなと思う」

 一方の投手陣。若手が台頭し、開幕1軍争いは野手より激しい。とりわけ、ブルペン陣について指揮官は「一番競争が激しい。シーズンに入っても続くと思う」と予想する。勝ちパターンを目指す候補は複数。関連して、WBCに参戦する栗林にも言及した。

 「米国の決勝まで進めば、コンディション的に(帰国後即の登板が難しい)っていうふうになることも。最悪のことは想定している」

 守護神の負担を考慮したリスクマネジメント。万が一の場合の代役は、勝ちパターン入りを懸けた競争の中で見極める意向だ。

 「現状では楽しみな投手が多い。同点でも勝ちでも僅差でも、使ってみたい。みんな頑張ってくれて、いい感じになっているし、成長を感じる。誰を使っていこうか、楽しみ」

 3月のオープン戦は14試合。アピール合戦は本格化する。主力の出場によって減少するであろうチャンスをどう生かすか。開幕1軍を目指す若ゴイはもちろん、ポジション獲りを狙う候補にとっても真価が問われる。

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2023年3月1日のニュース